恋する男を描く作品とも読める清張の長編

同じような作家の作品を代わる代わる読んでいます。今回は、松本清張の長編小説を読みました。

1959年5月から1960年8月まで、北海道新聞および中部日本新聞(中日新聞)、西日本新聞に連載された(北海道新聞は、5月22日から翌年8月7日までの夕刊)『黄色い風土』です。連載時は『黒い風土』だったそうです。

清張が『或る「小倉日記」伝』芥川賞を受賞したのは1953年です。清張は1909年生まれのため、その時点で44歳になっています。遅いスタートといえます。

清張が『ゼロの焦点』を書いたのが1958年ですから、その翌年の執筆になり、清張初期の作品になります。

新聞に1年2カ月強連載した作品であるため長く、読み終わるまで3日ほど要しました。