2006/11/25 NHKのいじめコマーシャル“地デジ篇”

今、NHKで流されているスポットCMで気になるものがあります。

だいたいにおいて、NHKは国民からの受信料によって成り立っている組織なのであり、NHKにCMは必要なのかと思います。もちろん、NHKのソレは、民放の番組スポンサーCMとはまったく性格を異にします。番組の合間に流されるCMのほとんどすべては自局の番組PRです。

それにしたところで、今はそれがあまりにも多すぎではありませんか? たとえば今から10年前、今ほど自局の番組CMが流されていたでしょうか。データがないので比較できませんが、私個人の印象だけでいわせてもらえば、今ほどは多くなかったように思います。

で、もし、最近になって番組のPR・CMが多くなったとしたら、なぜでしょうか。

その原因の大部分は、本来は視聴率に縛られずに良質な番組を制作できる環境にあるNHKが、いつからか視聴率を意識した番組作りをするようになったため、と私は考えてみました。

大ブームの中の横溝正史

昭和の時代、探偵小説の代表的な作家のひとりだった横溝正史の大ブームがありました。

角川書店から横溝作品が文庫本になって出ると売れに売れ、横溝本人が尻込みしても、文庫本化は加速度的に進み、40作品ぐらいが文庫本になりました。

私はそのブームの前まで横溝正史を知らずにいましたが、手に取った本が面白く、発売された文庫本のほとんどを読んだはずです。

このブームが角川書店の角川春樹氏を勢いづかせ、角川春樹事務所を立ち上げ、映画の製作にまで乗り出しました。同事務所の第一回作品が、横溝の『犬神家の一族』です。