年も押し詰まった昨日、私はかねてから見たいと思っていた映画を見てきました。現在、東京の恵比寿ガーデンシネマ(恵比寿ガーデンプレイス)ほかで先行ロードショー中の『ある子供』(2005年ベルギー/フランス 95分)です。
監督は、ジャン=ピエール(兄)とリュック(弟)のダルデンヌ兄弟です。ベルギーの監督で、作品の舞台となったのもベルギーの町・セランです。なお、この町はダルデンヌ兄弟監督が育った町でもあるそうです。
映画は、女主人公のソニア(デボラ・フランソワ)が生まれたばかりの赤ん坊を抱えて、自分のアパートへ戻ってくるところから始まります。愛するダーリンであるブリュノ(ジェレミー・レニエ)が自分の帰りを待ってくれているはずです。
ところがなんと! ドアの向こうには見知らぬ男女がいるではありませんか。おまけに、ソニアを邪魔者扱いします。パニック状態のソニアは、自分を守るため、そして何より生まれたばかりの赤ん坊を守るため、必死に中に入れてくれるように頼みます。しかし、頑として拒否された彼女は、若きダーリンの行方を捜しにアパートをあとにします。