ちょうど一か月前、私はあることが気になり始めました。
私は、気になることがあると、それが解消されるまで、そのための試行錯誤をする傾向があります。一か月前に始まった気になることは、録音機器を使った自分の声の録音です。
私は昔から、自分の声を録音する習慣があります。今は、本コーナーの更新をすると、その冒頭部分を音訳し、その声を録音しています。
その録音には、ZOOMのハンディレコーダー H1 XLRと、CLASSIC PROというメーカーのペンシルマイク CM11を使っていました。


この組み合わせの録音で問題なく録音できていたのですが、あるときから、録った音に不満を持つようになりました。
私が使うH1 XLRというレコーダーは、32bit floatで録音するようにできています。この録音では、録音時に入力レベルを調節する必要がないのが一番の特徴です。
それで録音した音声ファイルは、音声編集ソフトなどで、適正な音量に復元することが必須です。その作業をすることにより、録音時の声の大きさに関係なく、最適な音量が得られます。
この録音に満足していたのですが、一カ月ほど前から不満を感じるようになりました。録った音を復元すると、無音部分の雑音が目立つようになったからです。
その気がかりを解消するため、この一カ月ほど、いろいろなことを試しました。今になって考えれば、それはすぐに解消できたといえます。
結果的には遠回りをしてしまいました。
私は、ペンシルマイクのCM11で録った自分の声の音質が気に入っていました。録った音声ファイルの声が、自分の声にもっとも近いように感じるからです。
私は、自分が持っているほかのマイクを入れ替え、満足できるような録音を試しました。それがなかなかうまくいかず、新しいマイクを購入しました。
ZOOMのSGV-6というマイクです。これは、ステージで歌うボーカルの声を拾うのに最適化したマイクです。無音部分の雑音に悩まされていた私は、声を拾うことだけに特化したマイクに興味を持ち、それを使いました。
このマイクを使用したことで、問題の解消をよけいに難しくしてしまいました。扱いが非常に難しいマイクだったからです。
私にとってもっとも扱いにくかったのは感度の低さです。
コンデンサーマイクなので、通常は感度が高いです。それが、SGV-6は、ステージで演奏される楽器の音を拾いにくくするため、感度が下げられています。
私はそのマイクを握って、大きな声で歌うわけではありません。会話するぐらいの音量で本コーナーの音訳をし、それをマイクで拾うだけです。
この用途でSGV-6を使おうとすると、感度が低いので、ダイナミックマイクを使うときのように、マイクを口に近づけなければなりません。
しかし、そのようにマイクを使うと、マイクに息がかかり、ポップノイズが発生してしまいます。
それやこれやで、マイクと口の距離を変えては何度も音訳することをしました。一旦は、それでうまくいったと思いました。しかし、録音した音声ファイルを聴くと、どうしても、マイクに息があたり、耳障りに聴こえます。
このような試行錯誤をしたのち、私の気がかりをようやく解消できました。
ぐるっと回って、また、H1 XLRとCM11の組み合わせに戻りました。
無音部分に雑音が入る原因は、声が小さいか、マイクと口の距離が離れすぎているかのどちらかです。どちらかが最適であれば、雑音は生じません。
思い返してみると、それが気になり始めたころ、私はH1 XLRとCM11の組み合わせで使っていましたが、一つだけ、それ以前の使い方と違うことがありました。
それは、CM11を手で握って、ハンドマイクとして使っていたことです。マイクを手で握ると、そのときどきで、マイクと口の距離が変わり、同じように音訳しているつもりでも、口との距離が離れ、その結果として、声量が足りなくなり、それが雑音の発声を生んでいた、というわけです。
昨日は、それ以前と同じように、CM11をマイクスタンドに取り付けました。また、マイクに息が当たってポップノイズが発生するのを防ぐポップガードが古くなったので、新しいものと入れ替えました。
そのようにし、最適な位置と思われるマイクとの距離を保って音訳すると、何の問題もない声で録音されるのが確認できました。
あとになってみれば、この一か月、何をやっていたのだろうといった感じです。
一か月の試行錯誤の中では、いっそのこと、ZOOMのフィールドレコーダー F2と、付属のラベリアマイク(ピンマイク)で録ってみたらどうかと試すこともしました。

この組み合わせであれば、無指向性のマイクを胸元につけて声を発するだけなので、息がマイクにあたることはなく、マイクと口の距離を常に一定に保てるので、録音に失敗することはありません。
しかし、録った音を比較すると、CM11などを使って録った音に比べて明らかに劣っているのがわかります。
今回の試行錯誤を通じて、声を録るのであれば、ペンシルマイクが最適であることが確認できました。
今後は、あれこれと迷うことはやめ、H1 XLRとCM11で、自分の声を録ることにします。
