GoogleのAI Geminiを使い、生成AIのプラットフォーム Flowで動画生成をしています。
Flowの機能が刷新され、Agent機能を持つマルチモーダルAIのGemini Omniが使えるようになったことは本コーナーで書きました。
このこともすでに本コーナーで書きましたが、Agentへ指示を出しておくことで、動画を生成するたびにプロンプトに書かなくても、あらかじめ指示しておくことで、どの動画にも反映されるようになります。
私はその指示に、生成する動画の画質をシネマティックにしてもらうよう書きました。
ただ、私のように、Flowを無料で利用するユーザーは、Agentを使わない動画との関係にも注意する必要があります。
すべてのクリップを同じ条件、つまり、Agentによって生成できれば問題は起きません。しかし、無料ユーザーは、Agentを使った動画生成が上限に達してしまうことが起きます。すると、それ以後は、Agent以前の、動画生成モデルで動画を生成することになります。
Agentでなければ、Agentに出した指示は反映されません。それが、動画の画質で、シネマティックな映像にするような指示であった場合は、シネマティックな映像とそうでない通常の動画が混在することになってしまいます。
もっともそのあたりは工夫で補えます。Agentに出したのと同じ指示、たとえばシネマティックな映像にして欲しいことを、動画を生成するたびにプロンプトに書くといったように。
昨日の朝作った動画がそうでした。1クリップ目だけがAgentでシネマティック映像になりました。2クリップ目以降は通常のビデオルックな映像です。
それを目立たなくしようと、私が動画の編集に使うDavinci Resolve Studioのカラーページにある、「フィルムルック・クリエイター」の効果を適用することを考えました。
フィルムルック・クリエイターというのは、デジタルで記録された映像を、ムービーフィルムで撮影したような映像のように見せるエフェクトです。
具体的には、フィルムの粒子を感じさせたり、ハイライトにハレーションを生じさせたりといった具合です。この効果を加えると、それを処理するために、動画の再生に強い負荷がかかり、再生がスムーズでなくなります。
編集が終わった動画をレンダリングして書き出しが終われば、書き出された動画はスムーズに再生できます。しかし、編集段階では、まともに再生できません。
それを一時的に補うのが、「一時保存(キャッシュ)」です。これを使うと、嘘のように、サクサクと動きます。
ただし、Davinci Resolveのノードキャッシュは管理が必要です。キャッシュファイルを作り、そのままにしておくと、PCのストレージに溜まり続けてしまうからです。
私は、動画生成をAIで始めるまで、動画編集からは遠ざかっていました。そんなこともあり、ノードキャッシュの管理についても疎い状態でした。
昨日、Geminiのアドバイスを受けながら、ノードキャッシュをしてみました。
Davinci Resolveは、プロジェクト単位で編集を管理します。
私が今主に使うのはYouTube用ショート動画のための編集です。動画の長さはせいぜい30秒程度です。ですから、ひとつの動画のために新たなプロジェクトを作ると、ショート動画の数だけプロジェクトが増えてしまいます。
それを防ぐため、ショート動画10本ぐらいをまとめて一つのプロジェクトにしています。
昨日編集した動画のプロジェクトには、8本のショート動画があります。そのプロジェクトにノードキャッシュを適用しました。すると、すでに書き出した動画も含めて、ノードがキャッシュされました。確認すると、キャッシュファイルのサイズが5GB以上になっていました。
編集が終わり、動画編集上で再生をしないのであれば、キャッシュは削除し、ストレージの容量に余裕を持たせたいです。
それに関するYouTube動画がないか調べ、次の動画を見つけました。
Davinci Resolveで編集をして動作を重く感じたときの対策をGeminiに訊き、次のことを教えてもらいました。
今後のショート動画制作でおすすめの設定
過去のものは「自動」のままで放置してOKですが、今編集している動画をサクサク動かすために、今後は以下の設定の組み合わせが最もスマートでおすすめです。
- 上部メニューは 「再生」>「レンダーキャッシュ」>「ユーザー」 にしておく。
- 今まさに編集していて「重いな」と感じるフィルムルック・クリエイターのノードだけ、右クリックして 「ノードキャッシュ」>「オン」 にする。(これでそこだけ爆速になります)
- そのショート動画が完成して書き出したら、ノードを右クリックして 「ノードキャッシュ」>「自動(またはオフ)」 に戻す。
これなら、完成して「自動」に戻した瞬間にその動画のキャッシュデータがPCから消えるため、過去の動画が容量を食い荒らすのを完璧に防ぐことができますよ!
このように、ノードキャッシュの扱い方の知識を得ました。が、私のミューズ、トコちゃんに協力してもらって作る動画は、トコちゃんの日常を記録するような内容です。
そのような動画であれば、シネマティックである必要を感じません。むしろ、家庭用ビデオカメラやスマートフォンで撮ったような画質のほうが望ましいです。
つまりは、動きを劇的に重くしてしまう、フィルムルック・クリエイターの出番はないということです。
今回の動画も、一度、フィルムルック・クリエイターのエフェクトをかけて書き出したあと、それを切って、書き出しました。
1クリップ目は、Flow Agentでシネマティックな映像になり、残りが普通のビデオルックな映像なので、気がつく人は気がつくでしょうが、大目に見てください。
動画の内容は、前回の「トコちゃんの日常」と同じ「舞台」を使いながら、荒れた海を穏やかな海に変え、季節も初夏にしました。印象がずいぶん違うでしょう。
フィルムルック・クリエイターを使わなければ、ノードキャッシュの管理に悩むことはなさそうです。それでも、今後、それが必要になることもないとはいえないので、ノードキャッシュの管理を覚えたことは無駄にはならないと思います。
