私の家では昔から、新聞を数紙購読しています。今も、朝日・日経・産経・地方紙の4紙が毎朝配達されます。
今朝、産経新聞を手に取り、一面を眺めて、違和感を持ちました。トップニュースとして、次の見出しの記事が画像入りで大きく報じられていたからです。
この航空機事故が起きたのは40年前の8月12日です。日付がすぐに出てくるのは、1992年に亡くなった私の母の誕生日と同じ日に起きたからです。
事故が起きた日が近づいた時期にこの種の記事が報じられたのなら、わからなくもありません。しかし、本日は5月1日です。事故と結びつくものがあるとは思えません。
本事故について、私は記事にある、いわゆる「陰謀論」とされるような考えは持っていませんでした。
事故機は米国のボーイング社製で、事故の7年前に、大阪伊丹空港(大阪国際空港)に着陸する際、「しりもち事故」を起こしています。
この事故のあとに修理された圧力隔壁が、事故から7年の間に損傷をじわじわと広げ、事故当日に破壊されたことが事故の原因とされました。私は事故そのものに不信を持つことはありませんでした。
墜落事故が起きたのは1985年です。当時はまだPCを一般個人が広く使うことがなく、インターネットもありませんでした。事故が起きた当時からPCとネットがあれば、本事故について、別の考え方を持ったかもしれません。
事故当時から本事故の原因に疑問を持つ人がいたようです。そのことに、私はネットを使うようになってから知りました。
あれは、佐宗邦皇氏(1950~2009)がまだ存命中でしたでしょうか。佐宗氏は元日航の職員ですが、26歳で早期退職をされています。
その佐宗氏が日航機事故に疑問を持ち、ご自分の考えを披露する活動をされていたようです。私はネットの動画共有サイトYouTubeで佐宗氏が話される動画を見て、そのときになって初めて、事故に不確かな点があるのかもしれないと考えました。
とはいっても、私は事故についての陰謀説のようなものは今も持っていません。
佐宗氏の亡くなり方も、普通ではないように思われなくもありません。佐宗氏は2009年8月8日、例会を開いた場所で突然倒れ、そのまま亡くなっています。享年は59です。
そのときのことを知る人によれば、お茶を一口、口にされたあとに倒れたそうです。
上に埋め込んだ動画が2009年8月の例会の一部です。もしかしたら、このときに急死されたのでしょうか。動画を見る限り、健康状態には何も問題がないように見受けられます。
本日の産経新聞は一面だけでなく、三面にも同じ内容を、より詳しく報じています。
三面の記事によると、先月16日、「JAL123便事故救命の会」というシンポジウムが、参議院会館で開かれたと書き、そのときの模様の写真が添えられています。
それとは別に、先月10日には、参院外交防衛員会で、自衛隊OBの佐藤正久議員(1960~)が、本事故に疑問を持つ人が書いた書籍を手にして、次のような懸念を訴えたことが書かれています。
何も知らない子供たちが推薦図書として図書館で触れることで国土交通省や防衛省が否定する事実を本当のことのように受けてしまう。
その時の模様は、YouTubeにあります。私は本日の産経の記事を読んだことで、それが動画になっていないか捜し、次の動画を見つけ、本サイトで紹介しました。
私は事故そのものよりも、どうして今、それについて書いた本を陰謀論で書かれたものと決めつけ、国会で取り上げ、シンポジウムを開いたのかが気になります。
また、国会で取り上げたのも、シンポジウムが開かれたのも半月ほど前です。それを本日、産経は一面と三面で取り上げています。
その数日前、衆議院である法案が通過しています。
それは「能動的サイバー防衛(ACD)」です。この法案が衆院を通過したのが、先月8日です。その2日後に、元自衛隊員の佐藤議員が、日航機の事故について書いた本を陰謀論によって書かれた好ましくない本だと国会の場でやり玉に挙げています。
これは偶然でしょうか?
また、刑事訴訟法の改正案(刑事デジタル法案)を、政府は今国会中に成立させることを目指しています。その修正案には、オンラインを通じたデータの差し押さえを可能にする「電磁的記録提供命令」が盛り込まれているそうです。
警察と検察は、「電磁的記録提供命令」をIT事業者や容疑者、被告らに命じることができ、USBなどに記録させたデータの差し押さえが可能となります。
また、命令されたことを漏らさないことを、期限なしで約束させられるようになります。
これらの命令に正当な理由なく従わない場合は、1年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金が課されます。
これらの法案や修正案が成立しようとする時期に、日航機事故について書いた書籍を陰謀説と決めつけ、国会で取り上げ、それを産経が大きく取り上げたことは偶然のことなのでしょうか?