私は昔から、部屋の中に音楽を流し続ける習慣です。
この習慣が出来たのは、家庭用のパラボラアンテナを設置して、衛星放送を見るようになってからです。
それが始まった頃は、衛星放送はNHKだけだったように記憶します。当時は、何時にどの番組を放送するというタイムテーブルがなく、ひとつの番組を長く放送したりしたこともあります。
ソウル五輪(1988)があった年もそんな放送形態でした。NHKの今井義典氏(1944~)が、ソウル支局か何かから、五輪が始まる前の街の様子を生放送で伝えていたのを思い出します。
それはそれでいい時代でした。
このアンテナで受信できる衛星デジタル音楽放送のセント・ギガがあるのを知りました。契約して聴いてみると、私好みの音楽が24時間エンドレスで流れるのでとても気に入りました。
以来、このサービスが終わるまで、絵を描いたり、何かをしながら、部屋にセントギガの音楽を流しました。
今はその代わりとして、タブレットPCで受信したSpotifyの放送をBluetoothスピーカーに飛ばして聴くスタイルです。
有料会員になれば途中で広告が入ることがなく、エンドレスで音楽を聴けるのはわかっています。しかし、節約のため、広告が入るフリープランを利用しています。
日本でSpotifyのサービスが始まってすぐに利用を始めました。初期の頃を思い出すと、広告が挿入される間隔が30分程度に保たれていたように記憶します。
また、流れる広告もSpotifyの有料プランへの加入を勧めるようなものが中心でした。押しつけがましいところがあるわけでもなく、耳障りには感じていませんでした。
その代わり、日本だけに適用されているとあとで知った特別措置がありました。無料であっても、1カ月間に利用できる時間が制限されていたのです。その時間に達すると、次の月までは聴けない仕様でした。
時間制限はいつの間にか解消されました。
最近は、Spotifyの広告にうんざりしています。そのことは、本コーナーで二度ほど書きました。
Spotify以外の企業が広告を流すようになりました。それらがとても耳障りです。Spotifyの広告も今は耳障りな作りになってしまいました。残念です。
こちらとしては、静かに音楽を聴いていたいだけです。それなのに、突如断ち切られ、無粋な広告が流れ出します。こちらの気分は台無しです。
Spotifyの無料プランが広告主のスポンサー料で運営されているのは理解します。しかし、感情は理解とは別です。突如音楽を断ち切る乱暴さには、閉口してしまいます。
こんな気持ちが高まり、一時期はSpotifyをまったく聴かない時期もありました。
私はAmazonの有料会員です。その会員向けにAmazon Musicのサービスが提供されています。そのサービスが、私が使うタブレットPCでは使えないのです。
サービスを受信するためのアプリを入れ、いざ使おうと思うと、認証が、最後の最後でうまくいかず、使えないのです。
認証のためのコードがメールで届くことになっています。メールにあるコードを入力することで認証が終わります。ところが、コード入りメールが、何度試しても届きません。
以前はタブレットPCでAmazon Musicを利用できていました。昨年ぐらいからだと思いますが、以上の理由で、タブレットPC経由では使えない状態にあります。
というわけで、広告を我慢しつつ、Spotifyを聴くよりほかありません。それでも、何とか広告をスキップできないか考えました。しかし、それは私にはできず、少し前からは、広告が始まるとボリュームを下げることを始めました。
そして、広告が終わったあとにボリュームを戻して聴きます。
ただ、これも広告が入るごとにするのは面倒です。
そこで、あることを思いつきました。
私が使っているタブレットPCかbluetoothスピーカーのいずれかに、ボリュームを一時的に無音にするためのミュート機能がついているといいのですが、私が使っている機器にはありません。
同じような要望を持つ人は必ずいるはずです。要望があるのであれば、タブレットPCのボリュームをミュートするアプリがあるのではないかと思いつきました。
昨日、そのアプリをGoogle Playで捜すとありました。いくつかあるアプリから、私はその名も「ミュート」というアプリをダウンロードし、タブレットPCにインストールしました。
シンプルなアプリです。アプリのアイコンをタッチするとミュートされ、もう一度タッチするとボリュームが元に戻ります。ただそれだけの機能です。
私が使うBluetoothスピーカーは、てっぺんの中心を指で軽く触れると、再生中の音楽を一時停止できます。そしてもう一度触れると再生が始まります。

Spotifyを聴いていて広告が始まると、スピーカーのてっぺんをタッチして、広告を一時停止します。そのあと、タブレットPCのアプリ「ミュート」のアイコンをタッチし、ボリュームをゼロにします。
音が出なくなってから、スピーカーのてっぺんを指で触れ、Spotifyの広告を再生させます。広告が終わったら、タブレットPCの「ミュート」を解除し、音声が流れるようにします。
Spotifyの広告は、通常、30秒広告が2本続けて入ります。時間は、広告2本で1分間です。
広告が始まって5秒以内に一時停止すれば、広告を聴かざるを得ない時間は60秒の8%ぐらいです。残りの92%は広告に感情を邪魔されず、音楽の時間に戻れるという計算です。
この試みは昨日始めたばかりです。手間がかかりますが、慣れれば、手間には感じなくなるかもしれません。
これで、Spotifyのうるさい広告とおさらばできれば、いうことなしです。