私はフィルムの時代から写真を趣味としています。
アマチュアであっても、いろいろな場所へ撮影に出かけることが多い人もいるでしょう。私の場合は、たまに公園へ行くこともありますが、基本的には自分の身の周りのものを自分の撮影対象にしています。
ですから、長年写真を撮ってきたとはいえ、撮るものは限られます。
それでも、毎日庭に出ては、同じようなものを飽きもせずに撮っては、自己満足しています。
私が使っているカメラは、キヤノンのミラーレス一眼カメラのEOS RPです。RPを手に入れてから、RFマウントのレンズは、純正のRF28mm F2.8 STMを一本購入しただけです。
レンズ交換式のカメラを使うのなら、性格の異なるレンズが多いほど、撮影の幅と表現は広がります。
デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラが使われるようになったあと、フィルム時代に使われたオールドレンズを、マウントアダプタを介して使う人が一部に現れました。
私も、新しいレンズを次々に追加できないのを補うことも考え、マウントアダプタを使い、オールドレンズを使いまわすことをしています。
少し前に、ニコンの一眼レフカメラ用レンズをRPで使うため、ニコンFマウント用レンズをキヤノンのRFマウントで使えるようにするためのマウントアダプタを購入しました。
2000年に亡くなった父は、ニコンのF2フォトミックSとかいうフィルム一眼レフカメラを持っていました。父はカメラに特別凝っていたわけではないので、持っていたレンズは、50ミリの単焦点レズのほか、43ミリ~86ミリの標準ズームレンズ、105ミリの中望遠レンズの3本です。
この3本をRPで使ってみようと思い、マウントアダプタを手に入れたのです。
実際に使ってみると、50ミリのレンズは別にして、標準ズームレンズと105ミリの中望遠レンズは使いにくく感じました。それを一番感じるのは、被写体に近づいて撮影できないことです。
たとえば、標準ズームレンズは、レンズについている最短距離の印が1.2です。それより若干短い距離でフォーカスが合うということは、1.2メートル弱までしか、被写体に近づいてフォーカスを合わせられないということです。
この標準ズームレンズは、焦点距離が43ミリという、今の感覚でいうと中途半端な焦点距離で始まります。標準の50ミリより若干広角といったところです。
望遠の側も86ミリという中途半端に思える数字です。
私はフィルム時代から50ミリの焦点距離が好きなので、そのあたりから中望遠の86ミリというのは、私にとっては使いやすい焦点距離になることはなります。
ただ、今も書いたように、最短撮影距離が長いので、使いにくく感じました。
そんな感じだったため、せっかくマウントアダプタを購入したのに、これまで、あまり使っていませんでした。
今朝、RPにニコンFマウントへ交換するためのマウントアダプタをつけ、まずは、105ミリのレンズを使ってみました。庭に出て身の周りのものを撮る用途では、105ミリはなかなか使うのが難しいです。
しかし、何でもないものを、少し離れたところから何枚か撮るうち、それはそれでおもしろみがあるかもと感じるようになりました。
そこで、次に、43ミリ~86ミリの標準ズームレンズをつけて同じように撮ってみました。

このレンズの造りは少し変わっています。43ミリから86ミリ方向へ焦点距離を換えるときは、フォーカスを合わせる部分を左手で握り、前方へ伸ばすようにします。
F値はf/3.5が開放の状態です。フィルム時代のレンズは、絞りを開放のまま使わず、1段から2段ぐらい絞って使うようにいわれました。しかし、今朝は、敢えて、f/3.5のまま撮影してみました。
しばらく使ってみると、このレンズはこのレンズなりのおもしろさがあるように感じました。
オールドレンズなので、絞りもフォーカスも自分で調節しなければなりません。露出もマニュアル露出で使うことになります。
我が家の愛猫・新入りおチビちゃんのおてんばちゃんはとにかく活発な性格で、じっとしてくれません。そんなおてんばちゃんをこのレンズで撮るのは非常に難儀です。
しかし、そんなおてんばちゃんも、ときには、一カ所に留まって何かをしていることがあります。そんなところを狙えば、撮れないことはありません。その場合は、被写体に近づけないことは欠点にはならず、離れたところから86ミリで狙うと、ちょうどよい感じに撮れることもあります。

何も考えず、RF28ミリのオートフォーカスのレンズで撮るのに飽きたら、オールドレンズで、あれこれ苦労して、のんびり撮ることも、楽しみの幅が広がっておもしろいと考えることにします。