毎年春になると興味を持つものがあります。外界の音です。
季節に拘わらず、いつでも外界はさまざまな音で溢れています。しかし、とりわけ春になると聴こえてくる音に興味を持つのは、冬から春になり、外の世界で生きている鳥たちの声が聴こえてくるからです。
私は毎朝、自宅周辺を30分程度自転車で走ります。春になると、私の耳に、鳥たちが囀(さえず)る声が聴こえてきます。半月ほど前には、ウグイスの声を聴きました。
私の家の庭からは、まだウグイスの声があまり聴こえてきません。それが毎日聴こえるようになると、今年も春になったなと感じたりできます。
昔からそれらの音は聴いていました。外界の音を手軽に録音できるデジタルのレコーダーを購入してからは、それらの音を収録したくなります。
今朝、庭に出ると鳥の甲高い鳴き声がしました。そのときに鳴いていたのはコジュケイです。そこで、それらの声を収録するため、レコーダーを取りに、家の中へ戻りました。
今、私がそれらを収録するのに使うのは、ZOOMのマイクトラックレコーダーM3 MicTrakです。

商品名からわかるように、このレコーダーにはマイクがついています。それはショットガン型のマイクです。しかも、M/S方式で、ステレオの幅を調節できます。
私はほかにもZOOMのレコーダーを用途に合わせて、MicTrakのほか、ふたつの製品を使い分けています。
いずれのレコーダーにも共通するのが、32bit floatで録音できることです。この機能について説明するのは難しいのですが、ごく簡単にいえば、録音時に録音レベルの調節が必要ないことです。
収録したあとにオーディオ編集ソフトで編集することを前提に録音します。編集するといっても難しくはありません。基本的には、収録した音が小さいことが多いので、Gainを調節して音を大きくするだけです。
私はその編集に、iZotopeのRX10 Standardを使っています。このソフトには[Loudness Control]があります。さまざまなプリセットから自分が使いたい条件に合わせたプリセットを適用するだけで、Gainレベルがオートで調節されます。
今朝は、庭からコジュケイの甲高い鳴き声がしたと書きました。それをMicTrakで収録したかったのですが、三脚に取り付けたMicTrakを庭の片隅にセットした時点で、コジュケイはどこか別のところへいってしまったようで、鳴き声はしなくなっていました。
それでも、外界はさまざまな音に満ちています。そこで、何かの音が録れるだろうと、10分程度、MicTrakをその場に起き、私は家の中に戻りました。
そのようにして収録した音の一部を下に埋め込みます。
外界のさまざまな音に混じり、野生の鳩と別の鳥(もしかしたらウグイス)の鳴き声が少し入っています。
MicTrakで録音すると、ふたつのファイルに記録されます。ひとつは、通常のWAVファイルで、もうひとつがMS-RAWファイルです。
MS-RAWファイルはスチルカメラのRAW画像のような性格を持ち、録ったあとに、ステレオ幅を変更ができます。
そういうこともあり、録音時はモノラルにしました。ところが、録ったあとにステレオ幅を60°ぐらいにしようと思ったら、それができませんでした。理由はわかりません。
ということで、本ページに埋め込んだ音声はモノラルです。
この音を録りたいと思って録ったわけではありませんが、収録したときの雰囲気を感じさせてくれる音になっています。
録音した音声データは、すでに書いたように、RX10 StandardのLoudness Controlで全体のGainを調整しています。私は、[Video Streaming Delivery]のプリセットを利用しています。
ウグイスの鳴き声が聴こえるようになったら、その声を収録し、本コーナーで紹介することをしましょう。
音も、映像と同じように、私はとても興味深く感じています。