眼の中に入れても痛くない娘

子供の成長は速いです。無邪気な幼児の時間は本当に短いのではないかと思います。

私は未婚で子供がいないので想像するだけです。男性は宿命的に、仕事で家を空ける時間が長くなってしまいます。我が子が一生で一番可愛い時期に、一緒に過ごす時間が限られるのではないかと思います。

できることなら、親を無条件に信頼するその時間、我が子と思う存分接し、遊んで過ごせたら、親としてそれ以上の幸せはないように考えます。

私は子供がいないので、今、我が家の新入りおチビちゃんの「おてんばちゃん」と、できるだけ遊ぶようにしています。

今月5日、朝日新聞の読者投稿欄「声」に、「愛犬の死 もっと会えばよかった」という投書がありました。この投書を寄せたのは32歳の男性会社員です。

その投書によれば、年が明けてすぐ、この男性の実家で飼っていた愛犬が亡くなったそうです。男性の家で飼われるようになって14年だそうです。

男性は現在、仕事で実家を離れています。愛犬は晩年、病によって、横になっていることが増えたそうです。愛犬のそんな姿を見るのがつらいこともあり、実家からも、愛犬家らも足が遠のいてしまいます。

その気持ちはよくわかります。

昨年7月、我が家で飼っていた愛猫の”お母ちゃん”こと元祖おチビちゃんを亡くしました。家に来てから17年でした。そのお母ちゃんが病気になりました。

家に来た日のおチビちゃん(のちのお母ちゃん)

最初に動物病院へ連れて行ったのは前年の年末でした。まもなく年末年始になる直前だったため、血液検査が受けられませんでした。

栄養剤などの注射をしてもらい、不安な気持ちで年末年始を迎えたのを憶えています。

その後も、容態が悪くなるごとに病院へ連れて行きました。

亡くなるまでの半年ほどは、常に、お母ちゃんの病気のことが頭にありました。調子が良さそうであれば喜び、そうでなければ不安になることの繰り返しでした。

男性はそのことを、愛犬を亡くした今、後悔されています。つらくても、もっと愛犬に寄り添ってあげればよかったと。

私の家では昔から、猫や犬を飼い続けてきました。飼った数だけ、その死に立ち合いました。

ある愛犬を思い出します。その愛犬は、私が小学校低学年の頃、私の家に住みつくようになりました。はじめはどこかで飼われていたのでしょう。

学校の校庭で子供たちと遊んでいました。その犬が、学校から私の家までついて来て、私の家の愛犬になってしまったのです。

雑種ですが、とても賢い犬でした。

この愛犬が一度だけ妊娠し、縁の下でお産をしました。まだ乳離れしないとき、愛犬が息を引き取りました。自分が産んだ我が子を託すように、じっと目を見ていました。

それが平日の朝のことで、私は泣き収まらないまま学校へ行ったのを憶えています。

愛猫のおてんばちゃんも、昨年10月半ば、どこから突然現れ、その日から私の家の猫ちゃんに収まってしまいました。とても活発な猫です。

10月から4カ月目になり、体は、初めて来たときより倍以上大きくなりました。それでも、まだまだ子供です。

さっきは、ビー玉で遊びました。どんなことにも興味を持ち、いつまでも遊び飽きません。廊下でビー玉を転がすと、吹っ飛んでそれを追いかけます。

THE MAKING (300)ビー玉・おはじきができるまで

慌てて脚を滑らせ、転んだりするのを見ていると、おてんばちゃんはアニメの主人公ようです。

可愛くて、可愛くて、おてんばちゃんを自分のおてんばな娘のように愛してします。「眼の中に入れても痛くない」と思えるほどです。

我が家の新入り帯びちゃんの「おてんばちゃん」(2024.2.19)

おてんばちゃんはまだ0歳です。このまますくすくと成長すれば、私以上に長生きするかもしれません。1年を過ぎたら、私とビー玉で遊んでくれなくなるかもしれません。

そんなことを考え、今はできるだけ時間を作り、おてんばちゃんと遊ぶ私は幸せ者です。

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