昨日の朝日新聞社会面に次の記事がありました。
昨日の紙面で明日とされるのは本日のわけですが、本日の関東南部は穏やかな冬晴れです。
私は日課で、毎日、夜明けとともに自転車で家の周りを30分程度走ります。今朝も走りました。
今朝の最低気温は東京が1度です。毎日早朝に自転車で走るのを続けていることで体が寒さに慣れたのか、ちっとも寒くは感じません。朝陽を受けた風景を見ていると、早くも「光の春」を感じたほどです。
手袋をする手の指先が冷たくなり、痛く感じたこともありました。今はそんなこともありません。今朝も、手袋の中の手は温かでした。
こんな体感で朝日の記事に目を通すと、一体どこの話なのだろうと思ってしまいます。
たしかに、日本海側は雪になり、大雪になっているところもあるのでしょう。しかし、関東など太平洋側は晴天続きで、天気が崩れる気配がありません。
それなのに、朝日の記事には、本日正午までの24時間で、関東甲信の多いところでは50センチの積雪が予想されると書かれています。
関東甲信と一括りにするのは乱暴です。この地域でも、平野部と山沿いでは気象条件が大きく異なるからです。
長野は雪が多く降る地方です。それだから、長野冬季五輪(1998)が開かれました。
そこで雪が降ったからといって、関東平野も一緒にして「大変だ」と騒がれたのでは、長野で雪が降るたびに騒がなければならなくなります。
今月8日から9日にかけ、日本海の低気圧が東へ進むことで、平地を含む広い範囲で大雪になる恐れがあるとしています。
大雪によって大規模な車の立ち往生が発生したことが過去にあるとして、不要不急の外出を控え、予定を変更して、テレワークの活用をすることまで呼びかけています。
こうした記事に目を通したうえで、本日、関東南部の天候に接していると、一体どこの話をしているのだろうとぽかんとしてしまいます。
テレビのワイドショーの見出しを新聞のテレビ欄で確認すると、昨日は「警報級寒波」、今日が「最強寒波」の文字が躍っています。
「最強」より「警報級」の方が上に感じますので、今日の方が幾分弱まってきたといえましょうか。
すでに書いたように、私は今朝、ちっとも寒さを感じなかったんですけれど。これが「最強寒波」とやらなんですか? だとしたら、「最強」の定義が私の知らないうちに変わったのでしょう。
昨年の旧盆の時期には、気象庁が南海トラフ地震の発生懸念が強まったとして、社会に大混乱をもたらしたのは記憶に新しいところです。
今度は、「最強寒波」で、気象庁は国土交通省と一緒になって、国民の活動に制限をかけようとしています。
この国は何かおかしな方向へ行っていますよ。
マスメディアは、権力を監視する役目も負っているはずです。権力がおかしなことをしていると感じたら、それにブレーキをかけてもらわなければなりません。
それなのに、マスメディアが先頭に立って「最強寒波」を煽り、アクセルを踏みまくっているのですから、始末に負えません。
本日の正午までの24時間で、関東甲信のどこで50センチの雪が積もったのか、それとも積もらなかったのか、その程度の「検証」は責任を持ってしてください。
関東平野に限りますと、この先、わかっている限り、10日間は晴天が続く予報です。
空気が乾燥していることで、火災の発生を心配したほうがいい状況です。
もっとも、こちらも、マスメディアが率先して「火災の恐怖」を煽られることは御免被りたいですけれど。