2012/09/10 尖閣騒動は政治信条を知るためのリトマス試験紙

今回も飽きずに尖閣諸島をめぐる話でまいります。この話に飽きている人は、私の「まいります」の挨拶に「参ります、、、(´・ω:;.:…」となっている、かもしれませんf(^_^) もしよかったら、私の話にしばしおつきあいください。

それにしても不思議に思うのは、先週マスメディアが一斉に報じたニュースによれば、これまで埼玉に住む栗原家が所有してきた尖閣諸島のうち、長兄の國起(くにおき)氏が権利を持つ魚釣島北小島南小島の3島が、今週中にも栗原家から国へ売却される手はずになっています。であるのに、その後のニュースがほとんどないことです。

島の売却問題からは離れますが、尖閣諸島といいますと、それらの島が点在する尖閣海域で2年前の2010年11月7日、付近を航行していた石垣海上保安部巡視船の「みずき」と「よなくに」の2隻が中国漁船に体当たりされる事件が思い起こされます。

日本国内では中国への反発が強まり、中でも親米で反中国の思想を持つ人々がひときわ大きな声を挙げ、大騒ぎしていたのが印象に残っています。

そのときも私は奇妙に感じたといいますか、彼らの思惑が透けて見えましたので、「さもありなん」と眺めていましたが、批判の矛先が加害国であるはずの中国へは向かわず、日本の政府に向かったことです。衝突時の模様を撮影したビデオがあったことがわかり、それを公開しろと、彼らを中心に声が大きくなりました。

その騒動の時、石原慎太郎都知事が、どのような発言をしていたか記憶されている人はいるでしょうか。

石原知事は、佐々淳行氏と組んで、デタラメな話をバラまきました。佐々氏はテレビのワイドショーに出演し、海保職員が中国漁船員の抵抗に遭い、モリで突かれたりして数名が死んだ、という話をまことしやかにしました。

おそらくは、彼らの息がかかる者か、もともと政治思想が彼らに近い者かがネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」に、「海保職員は死んでいる」「モリで突かれたという証言がある」「海に落ちた職員が船のスクリューにかきこまれた」といった妄想を書き込み、そのデタラメ情報を本気にしたか、利用しようと考えたかで、佐々さんがテレビで持ち出したのでしょう。

佐々さんと結びつきが強い石原知事もその話に飛び乗り、記者会見(だったかな?)で、そうしたことがあったらしいと発言しています。

自民党の中でもこの尖閣騒動に一番乗り気となったのは、今も最大派閥である町村派の清和会です。

彼らは、米国に「右向け右!」と命じられたなら、「日本よ、もう左を向いてもいいよ」と肩をポンと叩かれても、「吾輩は、米国さまへの忠誠を示すため、右を向いたままで結構でありますっ∠( ̄◇ ̄)」と右を向き続けるような盲従さをあからさまに米国に示す傾向を強く持ちます。

その一方で、共産主義につながるかもしれない「共」の字にも無駄に反応してしまうほど強度のアレルギー症状を持ち、それだから、中国のことは何があっても強烈に批判するのが長年の習い性となっています。

石原知事と佐々淳行さんも、戦後の支配者側にいたわけで、当然の如く「親米反中」の思想を持ちます。それだから、もしかしたら途中でデマと気がついたかもしれませんが、「日本の海保職員は殺されている。だから動画をすべて公開できないのだ」と言い張って聞きませんでした。

しかし、自民党の議員が石垣島へ調査に向かって調べたところ、海保職員が殉職した事実はなく、まったくのデマであったことが明らかになっています。

この騒動の時には、愛国主義を売りにする「チャンネル桜」も一枚噛んでいる、といいますか、もとより強烈な共闘路線を採っています。この放送局の下部組織に「頑張れ日本!全国行動委員会」という市民団体があります。「チャンネル桜」とこの団体の代表を務めるのは水島聡氏です。

当時のことを思い返しますと、この市民団体は抗議のためのデモを何度も行っていますが、不思議なことに、ここでも抗議の対象は中国、ではなく、民主党政権なのでした。要するに、政権を倒せるなら尖閣でも何でも利用しよう、という魂胆です。

また、市民団体の設立者は田母神俊夫氏ですが、当時から統一教会幸福の科学から支援されていると指摘されていました。

テレビの国会中継を見れば、自民党の中でもどの派閥が中国に対して頑なな態度であることに気がつくでしょう。先ほども書きましたように、清和会です。

清和会に所属する衆参議員が予算委員会審議で国会中継があるときは張り切り、金切り声を上げて政権を批判しています。代表的な議員を挙げますと、西田昌司山谷えり子森雅子がいれば丸川珠代もいます。ほかにも、そうそう、忘れてはならない稲田朋美もそうです。今挙げた議員は、ひとり残らず自民党清和会の人間です。これらの政治家は、「チャンネル桜」の常連です。

これは偶然でしょうか? 偶然ではありません。清和会は韓国のカルト教団である統一教会の政治組織勝共連合と政治思想を共有します。

「親米反中」の思想を強烈に持つ煽動者として思い浮かぶのは独特な髪型をご本人は気に入っているのかもしれない櫻井よしこです。彼女は、口を開けば中国危機を煽ります。その一方で、韓国による竹島問題については発言しません。

櫻井氏が言論活動に名を借りた煽動活動の舞台とするのはもっぱら産経新聞グループです。産経新聞がどんな歴史を辿ったかご存じでしょうか。

私が知ったことが事実であれば、先の大戦の翌年、「世界日報」という紙名で発行を始めています。そして、5年後に「産業経済新聞」に合併しています。「世界日報」といえば、韓国の統一教会系の新聞です。産経新聞の前身の「世界日報」は無関係といいます。が、今のデザインに変わるまでは、なぜか本家の「世界日報」題字と地紋が同じだった、という疑問が残ります。ちなみに、日本版「世界日報」は今も発行が続いていますが、統一教会の下部新聞であることを隠さないだけマシでしょうか?

ここまでズラズラと書いてきたことで、「親米反中」の人たちが先導する形で尖閣をめぐる騒動を大きくしてきたことがわかるでしょう。ついでにいえば、小沢一郎氏の献金疑惑で執拗に食い下がっているのがまったく同じ勢力です。

政治家でいえば自民党清和会。マスメディアでいえば産経新聞。ネットメディアでいえば「チャンネル桜」。恐ろしいことに、検察権力まで悪用し、小沢氏を有罪に導こうとしています。また、あの検察審議会にも彼らの息がかかっていると疑われています。産経新聞で首相官邸キャップを務める阿比留瑠比氏のバカさ加減は度を超しています。

ここまで述べてきた「親米反中」の政治思想を持つ人にこそ見てもらいたい動画があります。昨日分でも紹介している「チャンネル桜」の代表を務める水島聡さんの「【尖閣国有化】衝撃!石原都知事の親バカと戦後保守の結託[桜H24/9/6]」です。

途中でも述べましたように、「チャンネル桜」という放送局自体が「親米反中」の思想を強く持ち、それだから、これまでその思想を共有する勢力と同一歩調を採ってきたのでしょう。石原都知事が尖閣諸島を買い上げることを表明して以降も、それに手放しで賛成し、同調者を増やすことに協力しています。

それが、急に目が覚めたかのような発言をしています。ですから、それまで同じ考えを持ってきた人たちからは驚きの声や批判する声が挙がっています。このあと、水島さんがまた元の考えに戻るのかどうかわかりませんが、水島さんが提示した考えをどのように受け止めたか、「親米反中」の思想を持つ人に伺ってみたい気持ちを私は強く持っています。

水島さんはハッキリと、「親米反中」の人たちが尖閣問題を煽ってきた、といっています。その一方で、まったく逆の思想を持つ人もその立場で国の対応を誤らせているともいっています。そして、プロレス興行の如く、表では喧嘩をしているように見せながら、裏で両者ががっちり手を組み、何も知らない国民を自分たちの都合の良い方向へ誘導しようとしている、というのが水島さんの発言の主旨であったろうと私は理解しています。

水島さんの発言には矛盾もあります。たとえば、尖閣海域で日本と中国がもめ事を起こすのは、支配する立場にある米国には都合がいいといっています。そのために、親米保守は尖閣を使って反中に持っていこうとしているのだ、と。

それがわかっていながら、水島さんは、日本の主権を守るのだといって、日本の主張を中国に強くぶつけて日中関係を悪くし、その結果、米国が喜ぶ事態へと誘導する矛盾を生じさせていることになります。これでは、「親米反中」の人たちと同じような結果になってしまうのではないか? と私は素朴に疑問を感じたりするわけです。

このように、尖閣問題というのは、それに対する考えを伺うことで、その人の政治信条の一端を明らかにするリトマス試験紙の役割も果たします。

今回は、国への売却が決定したと報じられた尖閣諸島の話というよりも、尖閣を利用する政治や報道、つまり支配勢力の話をしてみました。今度も、尖閣の問題に注目していきたいと考えています。

気になる投稿はありますか?

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