強敵アルゴに立ち向かうには

本日の朝日新聞に次の見出しの記事があります。

本記事によれば、アルゴリズム取引(アルゴ)というのは、株式市場において、プログラミングされた高速な自動売買のことをいうそうです。すでに、東京証券取引所で取引される8割がアルゴになっているそうです。

この流れは個人投資家にも広がっており、ナレッジクリエイションでは2022年から、”Trade Stand”というアルゴを個人向けに提供しているそうです。

具体的には、自分が指定した価格で自動に売買するプログラムのようです。興味を持ったので、本更新を終えたあと、詳しい内容を確認することにします。

ともあれ、こんな風に、生身の人間が市場に参加して売買することが、今でも2割に減り、今後は飛躍的にアルゴに「浸食」された市場になることは避けられません。

そんなことを考えると、個人投資家が個人の判断で売買したのでは、とても勝負にならないような気にもなってきます。

もっとも、資産が100億円を超えたとかいうテスタ氏であれば、アルゴとも対等に勝負ができるのでしょう。

テスタ氏といえば、先月30日の朝日新聞・土曜版の「フロントランナー」で紹介されたばかりです。

ハンドルネームの「テスタ」は、中学生の頃に勝っていた鳥につけた名前だそうです。そういえば、88歳の現役トレーダーとして知られる藤本茂氏も長年インコを飼っていることを知りました。

【88歳現役トレーダー・藤本茂さんのある一日】投資歴69年・資産18億円/午前2時から東京株式市場大引けまでの日本株取引に密着/タンス預金じゃつまらんで/銘柄選別・デイトレードの魅力・新NISAも聞く

投資家と小鳥は相性がいいのでしょうか? 私も小学生の頃に鳥を飼ったことがあります。私の家で飼ったのは九官鳥でした。

テスタ氏が愛鳥に「テスタ」と名前をつけたのは、飼い始めたのがちょうど「テスト」期間だったからだそうです。

テスタ氏は、相場が開いている平日の午前9時から午後3時30分まで、途中、午前11時30分から午後0時30分の休憩を挟み、取引画面を見て過ごしているそうです。

私は投資の真似ごとをしますが、取引時間中、ずっと取引画面のチャートを見続けるのは難しいです。投資の真似ごと意外にやりたいことがたくさんあるからです。

本サイトの更新や絵を描いたり、映画を見たり、本を読んだり、音楽を聴いたり(投資のときは音楽のストリーミングサービスのSpotifyをほぼ聴いています)、写真を撮ったり、カメラを撫でまわしたり、自分の声を録音したり、自転車で散歩をしたり、愛猫を遊んだり、何も考えずぼんやりしたり、などなどです。テスタ氏や藤本氏は、投資以外にしたいことはないのでしょうか?

それでも、少しでも利益が上げられないか、自分なりに試行錯誤しています。

それで、上の方で書いた、個人向けのアルゴ取引にも興味を持ったりするわけです。

その代わりとして、買いから決済までが自動で行われるIFDOCO(イフダン・オーシーオー)注文をうまく使えないか、自分なりに「研究」している最中です。

【SBI証券】執行条件付き注文(寄指/引指/不成/IOC指/寄成/引成/IOC成)解説

それを、先物取引を始めた翌日ぐらいに試したところ、4000円弱の損失を出してしまったことは本コーナーで書きました。

IFDOCOは、この価格になったら買い、この価格になったら売ると指定する注文です。自分が考えているよりも価格が下落した場合は、この価格で損切りするよう逆指値を入れます。

私が失敗したケースでは、損切りポイントを買った価格から1%程度下に設定したことで、損失が膨らみました。買値から近いところに損切りポイントを置くと、すぐに損切りされることが多いからです。そのときは、まさかそこから1%も下がるとは想像できませんでした。

もしかして、私が買値の1%下に損切りポイントをアルゴが察知し、「損切り狩り」をしたわけではないでしょうね?

IFDOCO注文などを解説した動画のコメントで次のコメントを確認しました。

全ての機能は正常に動きますが IFDOCOなど、格好のポジション狩り対象なので素人は儲けられませんね

何処にストップロスがあるかはプロには見え見えということ

このコメントが本当であれば、プロによって「損切り狩り」されたのは確実といえる、かもしれません。

ということは、IFDOCO注文は有効ではなさそうですね。

昨日は、日本郵政という個別株に注目して、取引が始まる前、チャートを確認したりしました。このところ、同銘柄の株価が綺麗な右肩上がりになっているからです。完全な上昇トレンドです。

日本郵政・直近5日間30分足チャート(2024.12.3)

銀行セクターは、日銀による利上げ期待もあって、このところは株価の上昇局面にあります。

私はSBI証券に口座を持ち、同社のトレーディングツールのHYPER SBI 2を使っています。

本ツールには、買い手と売り手の注文の呼び値をすべて表示する「全板」があります。

それで、昨日の午前8時30分頃から、日本郵政の呼び値を何気なく見ていたら、意外なところに注文が入っていることに気がつきました。

その様子を動画にしてみましたので、退屈でしょうが、見てみてください。

日本郵政・取引開始前の呼び値動画

同銘柄の前日の終値は1545円です。それを境に、上は赤、下は青の数字で表示されています。左側が売りの注文で、右が買いの注文です。

呼び値の隣りの数字は、注文株数です。本銘柄は100株単位です。また、一番外側の数字は、それぞれの呼び値で注文する人の数です。

前日の終値より上のところに売りの注文を入れているのはわかります。保有する株を少しでも高いところで売りたいからです。

しかし、全板を下の方へ見ていくと、かなり低いところにも、買いではなく、売りの注文が入っています。時にはそれが結構な株数だったりします。

前日の終値よりもかなり低いところで売りの注文を入れたのはどのような理由からでしょう。

思いつくのは、信用取引で使える「空売り」です。

本銘柄は、ここ数日、順調に上昇を続けてきました。

しかし、いつまでも上昇することはありません。いつか必ず下落します。それを予測し、上昇トレンドが崩れたあたりに空売りを仕掛けているということでしょう。

それが確認されたことで、私も、もしかしたら本銘柄が下落するのではと、結果的には下手な考えを持ち、少し下がったところで買い、反発したら売る注文をIFDOCO注文で入れてみました。

終わってみれば、昨日の日経平均株価は一方的な上昇となりました。700円程度の上昇です。

日経平均のチャート(2024.12.3 取引終了時点)

日経225先物取引は、900円ほど上がりました。ということは、日経225マイクロ先物が1枚で9000円ほどの利益です。それがミニ日経225先物であれば9万円、レバレッジが1000倍の日経225先物なら1枚で90万円ほどの利益になったことになります。

チャートの山の一番高いところで決済すれば、1万円や10万円、100万円程度になりますね。

日本郵政は、日経平均が700円以上上げた割には、10円の上昇で終わりました。上昇のレベルはその程度ですが、上昇したことに変わりはなく、下落とは無縁でした。

日本郵船のチャート(2024.12.3 取引終了時点)

その結果、私が取引前に入れたIFDOCO注文は、最後までかすりもせずに終わりました。終了時点の呼び値は次のとおりです。前日より10円高い1555円です。

日本郵船の呼び値(2024.12.3 取引終了時点)

私が「研究」する自動売買で、楽して利益を上げるための道のりは遠いというよりほかありません。

途中で書いた88歳の現役デイトレーダーの藤本氏は、株価チャートを見ながらトレードしているのではないようです。

藤本氏を取材した動画で見ただけで、実際のトレード手法を私は知りません。ただ、それを見ると、取引が始まる1時間前の8時から、関心を持つ銘柄の呼び値を見たりして、注文を入れているようです。

ということは、さまざまな情報なども加味し、あらかじめ値動きを予想し、注文を入れておくということでしょうか。

私の場合は足元にもまったく及びませんが、買いから売りまで決めて注文を入れるということは、値動きを予想するということです。それが私には楽しかったりします。

上下に動くチャートをリアルタイムで見て売り買いするのは私には真似ができません。だからそのようなトレードははじめから諦めています。

心臓にも良くないでしょう。

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