自動売買の失敗例

今回は、昨日、私が投資行動し、結果的に失敗した話です。

私は2004年の大型連休明けに投資デビューもどきをしました。

ですから、「投資歴」は一応20年です。しかし、この年数に見合った力はまったくついていません。どこまでいっても「なんちゃって投資家もどき」です。

そんな私が先週から新しいことを始めました。それは、「先物取引」というものです。まだ理解していないことが多く、手探りの状態です。

本取引は、証拠金を預けて取引します。取引対象はいくつもありますが、私はその中から、とりあえずといった感じで、最もポピュラーであろう「日経225先物」を選びました。

株式市場に上場されている国内の個別銘柄から、日経新聞が225銘柄を選び、その平均の値動きを示すのが日経225です。この指数が大きく動くと報道されます。

先物取引では、1枚単位から取引ができます。現在はレバレッジが3種類あり、今ではラージと呼ばれる日経225先物が原点で、昔はこれのみで取引されていました。

ラージのレバレッジは1枚あたり1000倍です。つまり、日経225の指数が上下に1円動くことで、1000円の損益が発生するということです。

仮に、新規買いし、自分の思惑と逆に100円下落したら、その1000倍の10万円の損失になるということです。

このラージの時代が長く続いたあと、ラージよりレバレッジが1/10のミニ日経225先物が登場しました。これであれば、1円あたり100円の値動きになります。

上場されている個別銘柄の最低売買単位は100株です。先物の日経225は、個別株を扱うのと同じ感覚になります。

このミニの1/10の日経225マイクロ先物（マイクロ）が一年ほど前に登場しました。このレバレッジは1/10です。1円当たり10円の値動きということです。

私が選んだのも、この最も小さなレバレッジのマイクロです。レバレッジが小さいとはいえ、市場に自分のお金を投じますと、少しの値動きであっても不安になります。

どんな投資のプロであっても、この先の値動きを正確に予測することはできません。自分の予想に反し、逆に動くと損失が生じます。その損失を、先物を始めたばかりの私が昨日、経験しました。

現物取引と先物取引では、取引時間が違います。

現物の場合は、午前9時から午前11時30分が前場で、午後の後場が午後0時30分から午後3時です。

一方の先物は、午前8時45分から始まります。現物と違い、午前と午後の間の休憩はなく、午後3時15分まで休みなく続きます。ここまでがその日の取引です。

先物の場合は、同じ日の午後4時30分に再び取引の場が開きます。4時30分以降は、翌日扱いです。この取引は、休憩を挟まず、日付をまたいで午前6時まで続きます。

ここから先は、私が昨日しでかした失敗を具体的に書いていきます。

プロのトレーダーであっても、その人ごとにトレードの方法は異なるでしょう。常に取引画面を見て、値動きを見て素早く売り買いをすることを得意とする人がいます。

私もそれを真似てみましたが、短い時間で疲れました。少しの値動きに右往左往するので、精神的にも良くないように感じました。

そこで私は、事前に値動きを予想し、その予想に賭けてみました。結果的には私の予想が大きく外れ、それなりの損失が出てしまいました。

昨日のマイクロは、取引の始めが39000円近辺でした。このところ、日経平均は下落基調で、結果的にはこの日は大きな下げとなり、542.64円安の38411.96円でした。

先物は現物と違い、この先株価が上がると思えば買い、下がると思えば売りから入ることができました。現物で売りをするには信用取引を使います。

私は信用取引は怖いと思い、これまで使ったことがありません。

もしも私に信用取引の経験があれば、昨日の相場では売りから入るべきでした。

基本的には、順張りの方が利益が出るそうです。上がっていれば買い、下がっていれば売る取引です。

私が昨日採ったのは、順張りの逆の逆張りです。下がっている指数を買い、反転したところで売ろうという考えです。

私も基本的には下がるだろうと考えました。問題はどのあたりで買うかです。私は前日までの株価チャートを見て、38780円あたりの下落だろうと狙いをつけ、そこで新規買いしようと考えました。

私はネット証券で取引しています。私が使う証券会社の売買取引ソフトは、新規買いと決済売り、そして、損益を限定するための逆指値（ぎゃくさしね）を同時に設定できるようになっています。

私は38780円近辺まで下落したあと、反転して上がっていくだろうと見立てをし、39100円のあたりで決済売りすることを考えました。

株取引や株価指数の取引をしていて不安なのは、ときに急落することがあることです。それが起こった時のために、私は逆指値の注文も入れておきました。

下落したのち上がるだろうという見立てですから、新規買いしたあと、なお下がった場合、ここまで下がったら、利益を得るのを諦めて、損切（そんき）りする注文です。

私はいろいろ考え、38780円から1%ほどしたの38400円まで下がったら損切りするように設定しました。

あとで考えて、下がったときの損切り注文は、指値（さしね）でなく、今後は成行（なりゆき）の方がいいのかもしれないと考えました。指値というのは、株価を決めて注文することです。成行は証券会社なりに、売買が成立する値で取引してもらうことです。

株価や株価指数が急落するときは、指定した値まで下がったとき、売買スピードが加速しているため、指定した値に戻らずに下落を続け、自分の逆指値が置いてけぼりになる可能性があるからです。

損切りするつもりの逆指値での取引が成立しない場合、株価指数を持ったまま、下落に付き合わされることになってしまいます。

昨日は、自転車で出かける用事がありました。そのため、上に書いたように設定し、あとは自動で売買してもらうことにして家を出ました。

戻ってきてみると、新規買いと逆指値の決済売りが約定（やくじょう）していました。つまり、38780円で買い、38400円で売ってしまったということです。その差は380円です。

マイクロは1/10のレバレッジですので、3800円の損益ということです。これが先物のミニであれば3万8000円、ラージであれば38万円の損益になる計算です。

どんなことでも、まったく失敗することなく成功することはありません。今回のこともひとつの教訓として、次に活かせるように考えることとします。