私が使うメインカメラとしてキヤノンのミラーレス一眼カメラ、EOS RPを使い始めて一週間です。
まだ、RFマウント用レンズは持っておらず、フィルムの一眼レフカメラの時代に使ったヤシカ・コンタックス用カール・ツァイス プラナー50ミリ F1.4をマウントアダプタを介して使っているので、RPの本当の良さはまだわかっていないと思います。

それを前提に、一週間使って感じたことを書いておきます。
RPを使い出すまで使っていたソニーのα7 IIと比較すると、明確に違う点があります。それは露出補正です。
α7 IIには露出補正用ダイヤルがついていました。また、露出補正をすると、それが電子ビューファインダー(EVF)に反映されるため、EVFを見ながら、適切に補正をすることができました。
それが、RPではできないので、不便に感じています。
RPにはα7 IIと違い、露出補正用ダイヤルがありません。それをするには、次のような、いくつもの手順を踏まなければなりません。
まず、マルチ・ファンクション(M-Fn)ボタンという小さな、つまり押しずらいボタンを押します。これを押すと、EVFや背面液晶モニタに選択できる項目が表示されます。それを見ながら、ボディの背面にあるサブ電子ダイヤルを親指で廻して露出補正を選びます。
その上で、今度はメイン電子ダイヤルを今度は人差し指で廻すことで、やっと露出補正ができます。
α7 IIは、専用の露出補正ダイヤルを親指に回して補正できるのに対し、随分と手間がかかります。
その上でまだ厄介なことが待っています。
露出補正は、絞り優先AE(Av)のほか、シャッター速度優先AE(Tv)、プログラムオートAE(P)の露出モードを選んだ時に使います。それぞれのモードで確かめました。いずれのモードであっても、露出補正した結果が、EVFや背面液晶モニタに反映されません。
露出をマイナスにしても暗くならず、プラスにしても明るくなりません。EFFや液晶モニタの明度が変わりません。
α7 IIは、露出補正すると、それがEVFや液晶モニタに反映されるので、それを見ながら自分が望むような補正ができました。
RPは補正が反映されませんが、それはEVFや背面液晶モニタに反映されないだけで、撮影した画像には反映されます。しかし、撮影時に自分の眼で確認できないため、どれぐらい補正をするかは、そのときに、過去の経験などを基に、自分で判断するよりほかならなくなります。
これでは、一眼レフカメラを使うのと変わりません。ミラーレスが持つ利点が活かせません。
RPでこの補正が唯一反映されるのは、フレキシブルAE(Fv)にしたときです。このモードでは、サブ電子ダイヤルで露出補正を選び、メイン電子ダイヤルで補正をします。
そして、補正がEVFと背面液晶モニタに反映されます。ということで、自分で補正を確認したかったら、Fvを選ぶと良いことがわかります。
私はRAW画像で記録するので、「現像」の段階で露出補正と同じことができます。ですので、撮影時は露出補正の有無を考えず、あとで補正すれば同じ結果が得ればいいと考えることもできます。
RPで使い勝手が良く感じる設定もあります。
ボディ背面のクイック設定ボタンを押すと、設定できる項目がEVFや液晶モニタに表示されます。
RPには35ミリフルサイズの撮像素子が搭載されていますが、APS-Cサイズを選んで撮影することもできます。キヤノンのAPS-Cサイズは、フルサイズの1/1.6です。ニコンなどはそれが1/1.5です。
クイック設定ボタンを押すと、下段に「静止画 クロップ / アスペクト」を変更するための項目が次のように並んで表示されます。
FULL | 1.6 | 1:1 | 4:3 | 16:9 |
FULLはフルサイズのこと、1.6はAPS-Cサイズのことであるのはもうおわかりでしょう。つまり、クイック設定ボタンを押し、そのあとにサブ電子ダイヤルで、APS-Cサイズを選ぶことが簡単にできるということです。
それを知ったことで、RFマウント専用となる初めてのレンズの購入を考えました。どうしても、専用のレンズを使わないことには、RP本来の使い勝手が得られないと考えたからです。
それを購入したら、それを使った使い勝手を本コーナーで書くことにします。
高級なレンズほど値が張り、レンズ本体も大きく、重くなります。その分写りは良いに違いありませんが、そうしたレンズを使ったのでは、小型で軽量のRPを選んだ理由が薄まります。
私がどのレンズに注目したかを想像できる人は想像してみてください。