昨日(10日)の午後、庭に出て何気なく空を見上げると、旅客機が飛行機雲を引いて飛んでいるのが目に入りました。私はすぐに家の中に戻りました。カメラでそれを撮影しようと考えてです。
私が持ってきたカメラは、ミラーレス一眼カメラ(ミラーレス)ではありません。動画撮影に特化した民生用のビデオカメラです。
私が使うビデオカメラは、今からちょうど10年前に中古で手に入れた、キヤノンのiVIS HF M41です。その時は18,000円弱で手に入りました。
以来、記録の動画を撮る時はこのビデオカメラを使っています。メーカーは民生用ビデオカメラに見切りをつけた(?)ようで、積極的に開発、販売をしなくなりました。
私がこのビデオカメラを中古で手に入れたのは、私が撮影するのに欠かせないビューファインダーがついていたからです。今残っている民生用ビデオカメラで平均的な個人が使う機種は、ビューファインダーがついていないものが大半です。
昨日の午後、このビデオカメラで頭上を飛ぶ旅客機と、その旅客機が作る飛行機雲をビデオで撮影しました。
撮れたのは何でもない動画です。しかしこの撮影をミラーレスで撮ろうと思ったら面倒です。しかも、ソニーのS-Log2で撮ろうとしたら、昨日は雲の多い空でしたが、それでもNDフィルターが必要です。
それをレンズにつけて準備をするうちに、旅客機は遠ざかってしまったでしょう。
第一、私が使うソニー純正の10倍ズームレンズでも、最望遠でもレンズの焦点距離は240ミリで、本ページに埋め込んだ旅客機の半分程度の大きさになってしまいます。
撮ったあとも、それがLogデータであれば、カラーコレクションやら、必要であれば、カラーグレーディングもしなければなりません。その結果得られる動画は、ビデオカメラで撮るより小さな旅客機が飛んでいるだけの内容です。
普通の人が動画は、たいていがこの程度の動画が多くありませんか?
そうであるのに、今は熱にでも浮かされたように、もしかしたら必要でもないのに、ミラーレスで動画を撮ることが流行っています。
こんなことを書く私自身も、一時はミラーレスで撮る動画にはまっていた時期があります。そのときは、あれこれと「実験」していました。
しかし、ふと気がつきました。そこまでして撮る被写体が自分にあるだろうか? と。私の撮影対象は身の周りにあるものばかりで、それだったら、民生用ビデオカメラで十分です。なにも、ミラーレスで難しく撮影する必要はありません。
そうと割り切れば、ミラーレスはスチルの撮影に使い、動画はビデオカメラで済ませることができます。余計な出費も発生せず、いいことずくめです。
私のことですから、また考えが変わり、凝った動画を撮りたくなることがあるかもしれません。そのときはそのとき、ひとしりき、凝った動画を撮る「遊び」をすることにしましょう。