いつの日にかきっと(朴 保)

リクエストカード(282)

山本さん、こんにちは。今回は「立春」の日に「温もりの映画音楽♪」で募集の回宛てでお願いします。 ▼春のように心を温かくしてくれる音楽をということですが、私が今回選んだ作品自体は、暖かいのを通り越して、下手に触ったら火傷をするぐらいの熱気をはらんでいます。でも、この音楽は温かです(^ー^)ノ ▼時は昭和30年代の初め。大阪にあった軍需工場(大阪砲兵工廠)跡地に、鉄くず目当てでやって来る男たち(※「アパッチ族」というそうです|日本アパッチ族)の生き様を描いています。この映画の原作を書いた作家・梁石日自身が彼らと同じような経験をしているそうです。▼彼らは朝鮮半島から渡って来た人々で、川のほとりの土手の下に粗末な住まいを自分たちで造り(?)、身を寄せ合うように暮らしています。みな、生き抜くことに精一杯です。それだけに、その暮らしぶりは激しく、今の私たちが忘れてしまったようなエネルギーに満ち溢れています。人と人の付き合いも濃厚で、その底辺には人間の熱い血潮が流れています。▼この曲は、物語が終わり、出演者とスタッフが紹介されるエンドロールに流れます。物語は終わりますが、彼らの“死闘”は続いていったのでしょう。

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