社会的関心事に付け込むように政治団体が登場するのは感心しません。今であれば、新コロ騒動に付け込み、反ワクチンを訴えて選挙運動を展開する「参政党」がそれに相当します。
騒動が始まって2年半経過しました。
私は騒動が始まった2020年春には、国や専門家、マスメディアが危険を煽り立てる新コロウイルスの存在を信じなくなりました。
今でもそうですが、専門家で新コロ騒動を疑ったり、そのために作られたことになっているワクチン(以下「似非ワクチン」と書きます)を危険視している人でも、「新コロウイルスは存在しない」の声に耳を貸す人は少ない印象です。
ですから、新コロ騒動に騙されている人に、そんなことをいい、そのあとに接種が始まった似非ワクチンの無意味さをいっても、相手にされることがありませんでした。
しかし、似非ワクチンを接種した人の中で亡くなる人や重い「主反応」に苦しめられている人がいることが少しずつ認知されるようになり、騒動の受け止め方に変化が出てきました。
騒動のおかしさに遅れて気が付いた人は、似非ワクチンが危険であると訴える参政党は強い味方と考える人もいるでしょう。
本日配達された新聞には、参院選の比例区と地方選挙区に立候補する候補者を紹介する公報が挟まれていました。
公報の参政党の項目には、比例区に立候補している5人が、顔写真と共に紹介されています。
個人的には、5人の内、以下の3人には以前から馴染がありました。
松田氏のことは、新コロ騒動が始まってから知りました。
松田氏は、新コロウイルスに感染しているかを検査することになっているPCR検査について、独特の考えをネットの動画共有サイトのYouTubeで述べ、興味を持った私は早速自分のサイトで紹介しています。
松田氏の大学時代の友人であったと記憶しますが、その人に聞いた話を動画で紹介していました。多くの人が元々持っている「常在ウイルス」がPCR検査に反応して陽性結果が出ているだけでは? という内容です。
歯科医師の吉野氏も騒動が始まったことで知りました。
医師らしくないざっくばらんな話し方で、騒動のおかしさを、いろいろな側面から動画で話していました。
騒動のはじめの頃、誰もが知る志村けん(1950~2020)が新コロウイルスで亡くなったことが報じられると、新コロウイルスに対する恐怖が一気に高まりました。
吉野氏は、志村けんが新コロウイルスで亡くなったのではない、と動画で話していました。
そのように、吉野氏の動画をいくつも見ることで、騒動のおかしさを積み重ねていくことができました。
武田邦彦氏は騒動の前から知っていました。
世間で騒がれていることを武田氏は独自の考えで疑い、それを音声ファイルにして紹介しているのを知り、気になるものがあれば聴くことをしました。
こんな風に、比例区に立候補する5人の内3人に馴染があり、似非ワクチンの接種に反対しているのですから、選挙戦が始まる前は、そんなに悪い印象は正直持っていませんでした。
しかし、馴染があった3人にしても、よくよく考えれば、手放しでは応援できない人であることに遅ればせながら気が付きました。
3人は自民党の中でも、安倍晋三氏(1954~)に近い政治思想を持ちます。
松田氏は元国家公務員で、右翼思想が極めて強い日本文化チャンネル桜でご自分のYouTubeチャンネルの番組を配信していました。今もそのチャンネルで配信しているのかどうかは確認していません。
チャンネル桜の社長をする水島聡氏(1949~)といえば、途中で袂(たもと)を分かつまで、安倍氏の熱烈支持者であったことは有名です。ごりごりの右翼です。
追加更新:7.3(日)
YouTubeに次の動画が上がっているのに気が付きました。この動画を見ても松田氏を疑わない人は、絶望的に鈍感としかいえません。
この動画で、松田氏が選挙運動の応援のために出演してもらっているのは山口敬之氏(1966~)です。山口氏は、ご自分の立場を利用し、伊藤詩織氏(1989~)の心身をズタズタにしたことを疑われる人です。
山口氏が本件で書類送検されると、安倍氏と強い関係を持つ山口氏であったため、検察に圧力をかけ、うやむやに持ち込もうとしました。
こんな疑いが持たれる人に松田氏はなぜ応援を求めるのでしょうか。
今回の動画でも、少なくとも松田氏は安倍氏と近い認識を持つ友好関係にあるであろうことが想像できます。
自民党にNO! というつもりで参政党に投票したら、実は自民の最も腐っている安倍氏勢力にしたことになってしまった、では笑い話にもなりません。
歯科医師の吉野氏も、安倍自民を熱烈に応援する政治思想を持つことが、彼のYouTube動画を見ることで実感できました。
武田氏は、極右の政治思想を身上とするDHCテレビの番組に出演しています。私はそれらの番組を見ようとも思いませんが、「真相深入り!虎ノ門ニュース」という番組のレギュラー出演者であるように記憶しています。今も出演しているのかどうかはわかりません。
武田氏の批判の対象は野党とマスメディアです。自民党の批判はあまり聞いたことがないです。また、自民を批判することがあったとしても、安倍氏の批判はしないでしょう。
これらのことからわかるのは、松田氏・吉野氏・武田氏はいずれも、「安倍信者」であろうことです。
参政党のサイトにある質問と答えのページの一番下には、KAZUYA氏(1988~)が参政党のメンバーから外れたことを質問しています。
KAZUYAという名前を見て、参政党の”正体”を見たような気がしました。
KAZUYAというのは、安倍自民応援団のYouTuberです。私は彼のYouTube動画は一度も見たことがありませんが、極めて偏った政治思想を持つことはそれとなく知っています。
安倍氏の周りにいる右寄りの人間はカルト右翼で、籠池泰典氏(1953~)を担いで、大阪の豊中に「瑞穂の國記念小學院」の開校に動きました。
籠池氏が経営する塚本幼稚園では、それ以前からカルト右翼の人間を招き、講演会を開いています。そこで講演をしたことが知られるのは、櫻井よしこ(1945~)や百田尚樹(1956~)、青山繁晴(1952~)らです。
櫻井よしこは、憲法改正実現を長年の夢とする日本会議の広告塔です。
参政党という団体名を名乗りながら、松田氏、吉野氏、武田氏は、自民党の中でも最も右寄りの思想に連なる考えを持っている、と考えて間違いないでしょう。
その臭いがするため、参政党は自民の別動隊とか自民の補完勢力と見られているのです。
同団体は、その辺りの疑問を否定していますが、選挙が終わり、何人かが当選して国会議員になるようなことがあれば、そのあと、その人間がどういう振る舞いをするか、わかったものではありません。
同団体のサイトのトップページに「新型コロナ対策のモードチェンジを求める!」という長い動画が埋め込まれています。
私は見るつもりはなく、見ていませんが、動画のサムネールに写る顔ぶれを見ると、小川栄太郎氏(1967~)の顔があります。
小川氏といえば、安倍氏の提灯持ちとして知られる人物です。どうしてその小川氏が、縁もゆかりもない(?)はずの参政党の動画に登場するのでしょう。
動画のサムネールには、大阪市立大学名誉教授の井上正康氏(1945~)の顔もあります。井上氏は参政党のオブザーバーなのだそうですね。
井上氏は、いかにもウイルスの専門家のような顔をされていますが、私は井上氏の話を聞く気になりません。ご自分の考えに固執し、新たな可能性に目を向けることができていません。
それにしても、ご自分が理解できないだけの仮説を立てた人を、ご自分で確認することもせず、頭から否定し、デマを流すな、フェイク動画は許さない、と動画で罵倒するのは感心できません。
真の科学者であるのなら、今までわかったことだけがすべてでないことはわかっているでしょう。新たな発見が、科学のすそ野を広げるのです。
東日本大震災(2011)が起きたあと、被災地へ行き、感染症対策をしたそうです。その実績が認められたから(?)か、宮城大学の理事と副学長を兼任していますね。
何かが起きるとそれに近づき、それを自分が有利になるように利用するのがお上手のようです。今回の騒動でもそれが活かされ、本の出版や講演会、ネット動画出演とお忙しいご様子です。
井上氏は図解をプロジェクターでスクリーンに映して話をしますが、その図解がごちゃごちゃしていて見にくいです。長文を改行なしに見せられているようです。もっとスッキリした図解にするといいです。
ともあれ、今度は参政党のオブザーバーに収まり、政界へも近づこうというわけですか。僭越ながら忠告させてもらいます。政界にだけは近づかない方が身のためです。
ワクチンの蛇毒は真っ向否定する貴方様ですが、政界の周辺は危なくないですか? 猛毒を持ったヘビがうじゃうじゃいそうですから、いつ咬まれないとも限りません。さすがに、毒ヘビに咬まれたら、蛇毒で酷い目に遭います。やがては悪魔が忍び寄り、知らぬ間に魂を抜かれます。
そんなことが怖くて政界になんか近づけるか。自分は金と名誉が欲しいのだ、というのであれば、これ以上お引止めはしませんが。
以上、参政党について、私が感じていることを隠さず書いてみました。私個人は参政党を支持できません。
どうしてこんなことが多発するのか、選挙運動の今こそ考えるべきではないですか。
街頭演説で、この問題を取り上げてみてください。