動画の色彩調整 自分なりのコツ掴む

動画編集ソフトのDaVinci Resolve Studioに接する時間が長くなっています。だからといって、何か作品を作っているわけではありません。

作品を作るのであれば、作るための動機が必要です。今のところ、といいますか、それを自分で得るまで、動機らしい動機は持てそうもありません。ですので、動画編集ソフトに接する時間が長くても、その結果として、何か作品らしきものが生まれることにはなりません。

私は昔から映像が好きです。昔は、個人がほとんど唯一扱えた8ミリ映画に接しました。

このときも、機材やフィルムにお金がかかりましたが、その結果として、何か作品が残ったかといえば、そんなことはありません。残っているのは、家族や愛猫、愛犬、家の庭、家の周りの風景、たまに、地域の催し物を記録したフィルムだけです。

あ、そうそう。打ち上げ花火の撮影もしたりしました。

家族と愛猫、愛犬の記録は長尺のフィルムにし、後年、デジタル化してDVDに残しました。これぐらいです。まとまった形として残っているのは。

映像好きの私ですが、映像機器とはそんな付き合い方をする道楽者ですから、今、デジタル機器で撮影した動画の素材があり、それを動画編集ソフトで編集もどきのことで時間を過ごしても、作品に昇華することは期待できません。

しかし、これは道楽者がすることですから、意味のあることをしなくても、好きなことをして楽しむ時間は楽しいです。

このところは、DaVinci Resolve Studioの強みである、色彩の調節をし、ああでもない、こうでもない、と素人の眼で、より良い結果に結びつけようとしています。

DaVinci Resolve Studioで本格的にカラーコレクションやカラーグレーディングをするのであれば、動画は、Blackmagic Designが提供するBlackmagic RAW(BRAW)というRAW動画での編集が必要になります。

しかし、私はそれを扱えるカメラを持っていないため、一般的な動画ファイルで真似ごとをしています。

BRAWを使うカラー編集を、専門知識を持った専門家がする場合は、ノードを駆使して、とことんまで、きめ細かく調整します。それを素人の個人が身につけるのは容易くありません。

DaVinci Resolve 17 入門講座 #9|カラーコレクションの基礎(カラーページ)

また、ここまで書いてきましたように、私はまったくの道楽としてその真似ごとをするだけで、何か作品を作るわけでもありません。ですので、ノードをいくつも並べ、複雑に調整することはしません。

そうであっても、自分なりに試すうち、自分なりにコツのようなものを得ました。

私は今、キヤノンの一眼カメラ、EOS RPという、35ミリフルサイズの一眼カメラとしては最も安いものを使っています。また、それにつけているレンズもRF24-105mm F4-7.1 IS STMという、RPのレンズキットに選ばれている廉価レンズです。

これを使い、愛猫や家の庭で撮影したものを、簡単に編集し、色彩の調整の勉強を自分なりにしています。

撮影の画質は、2Kに含まれる1080i(1980X1080)で、1秒間のフレームレートは24fps(正確には、23.98fps)です。動画の撮影では、自然な動きにするため、シャッター速度が重要になります。が、シャッター速度を1/100秒程度に抑えて撮影してくれるため、オートで撮影しています。

マニュアルで動画を撮影しようと思いますと、晴れた日の日中はシャッター速度を遅くする必要があるため、レンズから入る光量を抑えるため、レンズの前にNDフィルターを付けなければならないなど、面倒が増えます。

ソニーの一眼カメラを使っていたときには、Logで動画を撮影したりしましたが、その場合はISO感度を下げられず、苦労しました。Blackmagic RAWで撮影するとしたら、同じような苦労を覚悟しなければならなくなるでしょう。

ソニーのS-Log撮影では、ISO感度は最も低感度にしても、確かISO800とかISO1600とかいった程度ではなかったか(?)と記憶しています。それが、キヤノンで一般的な動画撮影をすれば、ISO感度はISO100から使えます。

この違いは大きいです。3段分か4段分低感度で撮影がスタートでき、動画撮影がずっと楽になります。

編集段階における色彩調整ですが、すでにほぼ正常な色彩と明度がついた動画のため、ひとつ目のノードでは、明度を調整するだけです。

パレードというスコープを頼りに、最暗部と最明部がオーバーしていないように調節し、中間部は、モニターを見て、より的確になるように調節します。

これが私にとっての、簡単なカラーコレクションのようなものです。

次のノードでは、カラーグレーディングになりますが、私はプリセットされているルックアップテーブル(LUT)をひとつ当てるだけで終わりにしています。

DaVinci ResolveでLUTはだれでも簡単に作れる。これがLog撮影の第一歩。いつもの撮影で使えるオリジナルLutを作ろう!【動チェク!】
本日の豆真似事
真似ごとで、オリジナルLUTを作ってみました。作ったLUTに次のネーミングをしています。worm、cool、black & White。ネームだけで、どんな性格のLUTかわかるでしょう。ちなみに、私が作ったwormは、フジテレビで1988年3月に放送された「春の楽しい電車」の中から抜き出した「東京モノレール」の動画に当てて、実際に使用しています。

いくつもあるLUTを代わる代わる確認し、私は、Blackmagic Designの数あるLUTの中で、”Blackmagic 4k Film to Video v3″が気に入り、このLUTを使っています。

このLUTを当てるだけで、ただのビデオ映像がドラマティックに見えるようになります。変更されるのは、中間部から暗部がやや暗く落ち、彩度が若干持ち上げられ、青空であればその青味が深まります。

あとは、必要があれば、必要のあるカットだけに新たなノードを作り、彩度が高すぎれば下げ、低すぎれば彩度を強くすることをします。

私の場合はこれで完成です。

私は油絵具で油彩を描きますので、色彩については自分なりに理解しているつもりです。

色彩の調節に使うのは、色相と彩度と明度の三要素です。

自分なりの動画における色彩調整を書きましたが、その中で私は、色相の調節はしていません。これをやり出すときりがないように感じるからです。また、それを調節するのは、自分が見ているモニター画面です。

それでベストと思われる色相にしても、それが万人にとってベストという保証がゼロです。人は、それぞれに調整されたモニターで動画を見ているのであり、自分がベストと思った色相が、誰にとってもベストにはなりませんし、他の人がどんな画面設定で見るか確認しようがないです。

それを考えますと、色相を安易に調整する気になれないのです。

また、コントラストの調整もしないことにしています。コントラストも人それぞれで好みが分かれると考えるからです。

何事も、突き詰めれば奥が深いです。動画における色彩調整も、信じられないほど奥が深いのだと思います。それが商業映画であれば、色彩のプロフェッショナルが、仕事としてそれを行います。

私はまったくの道楽でその真似ごとをしているだけですが、使えるのであれば、BlackmagicのRAW動画で撮影した素材の色彩調整をしてみたいです。ま、それであっても、素人がすることですから、結局は真似ごとで終わってしまうでしょうけれど。

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