坂本九(1941~1985)が歌って大ヒットした名曲に『上を向いて歩こう』(1961)があります。本曲は、日本だけでなく、海外でもよく知られています。
米国の音楽業界誌『ビルボード』でシングルチャートを扱う“Billboard Hot 100”で、本曲は100週間1位を獲得するという偉業を成し遂げ、1963年度の年間ランキングでも10位にランクインしたそうです。
作詞は永六輔(1933~2016)、作曲は中村八大(1931~1992)、そして歌ったのが坂本九、と三人の名前には数字が入っています。その数字から、「六八九トリオ」とかいわれたのではなかったかと思います。
ネットの事典ウィキペディアにも書かれていなかもしれないことが、今月19日の朝日新聞に載っていました。『上を向いて歩こう』の詞が生まれたいきさつについてです。
本曲が生まれた当時、作詞をした永六輔はNHKのバラエティ番組『夢であいましょう』(1961~1966)で共演でもしていた(?)のかどうか、中村メイコ(1934~)と仲良く付き合っていたようです。当人同士のことですから、部外者はどの程度まで交際が進行していたか知りませんが、永としても、ゆくゆくはメイコと一緒になりたい夢も抱いていたでしょうか。
あるとき、メイコが公衆電話から、作家をしていた父の中村正常(1901~1981)に電話をします。永に泣かれてしまって困っている、と。メイコが別のボーイフレンドと結婚することを知らされた永が、思わず泣いてしまったというわけらしいです。
メイコから助言を求められた父は、メイコに次のように答えたそうです。
(永君には)上を向いて帰りたまえ、と伝えたまえ。涙がこぼれないように、とね。
この助言そのままが永の詞に乗り移っています。
夜、原稿か何かを書いていたときだったと記憶しますが、眠気が襲ってきて、「寝たらダメだ」と自分の頬を叩いたそうです。すると、顎が外れてしまったというわけらしいです。
人間は顎が外れると、口から下がダラーンと下がるらしいです。
話すこともできず、医者へ連れて行ってもらおうと思って妻のところへ行くと、はじめはそれが夫と気づかれなかった、というような話でした。
このエピソードを紹介するのは、今月19日の朝日新聞『天声人語』(1904~)です。朝日新聞が中高生から募った「私の折々のことばコンテスト2021」について書いた冒頭でこのエピソードが紹介されています。
こんな風に、時には、思いがけないことを知るきっかけとなる『天声人語』ではありますが、政治的な話になりますと、頓珍漢な印象であることが少なくありません。
今月22日の同コラムでは、英国のボリス・ジョンソン首相(1964~)が、新コロ騒動で同国がロックダウンにある中、首相官邸でパーティーを催し、非難を浴びたと書いています。
それに続けて、米国のドナルド・トランプ氏(1946~)が、新コロ対応のまずさで大統領の座から退場させられたと書いていますが、いずれも見解が頓珍漢です。
裏の事情を知らずに書いたとしたら認識不足ですし、知っていて書いたのなら、偏向的コラムになります。
新コロ騒動が、国を超えた世界的な勢力によって起こされたことは明らかです。本騒動において、トランプ氏とジョンソン首相に共通するのは、騒動を起こす勢力のいいなりになりたくはないという思いです。トランプ氏が米大統領に再選されていたなら、本騒動も違ったものになったでしょう。
そうされては困る勢力が、世界中の表のメディアや世界的なIT企業を使い、世論誘導をしています。
騒動の裏の事情に気がついたアフリカや中米の国の代表は、圧倒的な圧力に抵抗しました。その結果、彼らは命を奪われています。
米国や英国の代表の命はさすがに奪えないため、あらゆる手段を使って、代表の座から引きずり降ろすことを画策しています。『天声人語』が書くように、トランプ氏は、新コロ対応に躓いて失脚したのではなく、彼らの計画に邪魔だったため、マスメディアを使って嘘の報道を洪水のように垂れ流し、それに騙された人々を反トランプにさせたのです。
英国のジョンソン首相も、彼らにとっては目障りな存在です。一刻も早く彼を首相の座から消し去り、彼らのいうことを聞いてくれる人間に差し替えたいのです。ということで、ジョンソン首相にパーティーの罠を彼らが仕掛けたというのが真相です。
『天声人語』を執筆する以上は、これぐらいのことは最低限わかった上でのことにして欲しいです。
ま、朝日の新コロ騒動の報道は、どれも頓珍漢なものばかりです。
本当にわかっていないで書いているのだとしたら、ジャーナリスト失格ですよ。