お兄ちゃんと一緒

新しい年も1月末となりましから、新年という感覚はまるでなくなりました。もっとも私の場合は、年が改まっても、ちっとも改まった気には元々なりませんけれど。

それはそれとして、ほんの1カ月前がクリスマスだったなんて、信じられない気分です。昨年のクリスマス、私にとってはつらいクリスマスとなりました。我が家の愛猫、にゃんこおチビちゃんファミリーの”お兄ちゃん”こと白足袋(しろたび)ちゃん(=^ω^=) の体調が急速に悪くなった時期にあたるからです。

そのことにつきましては、本コーナーで書きました。

心配でしょうがなかった私は、25日と26日、義兄の車で、私の家の犬猫を日頃から診てもらっている動物病院へ連れて行ってもらいました。時期的に年末年始という最悪のタイミングだったことで、血液検査が行えず、原因を突き止められないまま、お兄ちゃんは息を引き取りました。

昨年の12月28日から29日に日付が替わる時間帯でした。享年は13歳7カ月です。

私に最もなついていたお兄ちゃんが突如いなくなり、落胆しました。夜になると寂しさで、胸が押しつぶされる思いでした。それだから、外が暗くなる時間になると、とても嫌な気分になったものです。

お兄ちゃんのいない世界で生きていかなければならなくなった12月29日の翌日、あることを始めました。お兄ちゃんの肖像を描くことです。肖像画は、木枠に張ったカンヴァスではなく、たまたま手元にあった小さなイラストボードに描き始めました。

描き始めたときは腕慣らしのつもりで、カンヴァスに描く前の練習と考えました。しかし、絵具を乾かしながら手を加え続けるうち、最後まで描いてみたくなり、今月の22日の加筆をもって完成としました。

結果的には、7回手を入れたことになります。手を入れた日は、作業を終えたところで写真に収めました。その静止画7枚を使い、動画を1本作りました。といいましても、静止画をつなげただけですので、動画でありながら、動きがありません。スライドショーのようなものです。

2021.12.30
2022.1.3
2022.1.5
2022.1.7
2022.1.15
2022.1.18
「お兄ちゃんの肖像」完成 2022.1.22

本動画を「公開」でなく「非公開」に設定したところ、本ページに埋め込めなかったため、「限定公開」に変更しました。ということで、本ページに埋め込むことができました。「公開」にしてもよかったのですが、公開するほどの内容ではないと考え、本動画のURLを知る人だけが再生できる限定公開としました。

時間にして1分20秒です。もしよかったら見てやってください。

「お兄ちゃんの肖像」制作過程

なお、動画で使っている音楽は、YouTubeから提供されている著作権に問題のない楽曲です。Squadda Bというアーティストの”North Oakland Extasy”という作品です。

出来上がった肖像画は、思いがけない効能がありました。出来上がったお兄ちゃんの頭の大きさが、生きていた頃のお兄ちゃんとほぼ同じ大きさです。絵の中のお兄ちゃんの頭を手で撫でると、本当のお兄ちゃんの頭を撫でているようで、心が安らぎます。

同じことを写真でしようとは思いません。絵だからこそ、そのような気分が起こるのだろうと思います。

油絵具で描いたため、表面がざらついています。それが指の先から感じられ、心の安らぎにつながっているのだろうと思います。

油絵具で絵が描けて本当によかったと思っています。

朝起きてはお兄ちゃんの肖像の頭を撫で、夜に眠る前にも撫でます。

私はいつもお兄ちゃんと話をしています。この間、自転車で走りながら、お兄ちゃんと話をしました。その日はいい天気で、空が真っ青で、風もありませんでした。走りながら、「お兄ちゃん、いい天気だね。気持ちがいいね」と話しました。

どこへ行くときもお兄ちゃんと一緒です。

そして、家に戻ったら、絵の中のお兄ちゃんを撫でることができます。

これから何枚もお兄ちゃんの肖像を描こうと考えています。

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