今年に入ってから、PC のパーツを入れ替えることを考え始めたことを、本コーナーでも書きました。
きっかけは、昨年の12月、PC を起動した時にBIOS の設定画面が表示されるようになったことです。その現象は、PC のマザーボードに付けてあるボタン型の電池を新しいものに交換することで起きなくなりました。
私は2003年6月より、自分でパーツを選んで組んだ自作 PC を使っています。
PC のパーツは年々更新され、組んでから5年ぐらい経つと、新しいものに交換する周期が巡ってきます。
このことについて本コーナーで書いた時、私の記憶で、前回パーツの交換をしたのが5年前ぐらいではないかと書きました。
私が使っているマザーボードは、ASUS のH 170 -Proというモデルですが、このマザーボードは、購入したときにメーカーのサイトで登録をしてあります。それを確認すると、登録したのは2016年4月3日であることがわかりました。ということで、ちょうど今年で5年です。
私の記憶が大体合っていたことになりますが、5年の周期を迎えたといっても、普通に使う分には何も不都合なことはなく、慌ててパーツの交換をする必要もないかもしれません。
しかし、一旦はパーツの交換を考えたため、その気持ちはなかなか収まりません。
まずはじめにメモリ(主記憶装置)の交換を考え、よく検討もせずに、データ転送レートが高いものを選び、注文を入れてしまいました。
このところは、新コロ騒動もあって、半導体が供給不足の状況となっています。それが影響してか、私が注文したメモリは、半月以上待たされることとなりました。結果的にはそれが幸いしました。
メモリの入荷を待つあいだ、手持ち無沙汰となった私は、これもよく検討せずに、CPU の注文をしてしまいました。
私が現在使うマザーボードに搭載できる CPU は、CPU のソケットがLGA1151という形式のものです。それを確認し、そのソケットに合う CPU を選びました。
私は Intel 製のCore i5 シリーズを使っており、その後継機を選びました。今も書いたように、私が使うマザーボードに載せられる CPU は、LGA1151のソケットに合うものです。
そのことを前提にいろいろ見て、私は、Core i5-9400とういうモデルに決め、すぐに注文を入れました。前日の昼過ぎに注文した CPU が、翌日の午前には届きました。
その翌日でしたか、CPU の交換をしました。その時の顛末は本コーナーで書きました。CPU 交換後、スイッチを入れても何の反応もなく、途方に暮れたという話です。
問題を解決できなかった私は、結局、今まで使っていた CPU に付け替え直したというお粗末な結末です。
スイッチが入らなかった理由を私なりに考え、メモリが新しい CPU に合っていないからではないか、と想像しました。この想像も正しくはないのでした。
新しい CPU を購入してから、その CPU が、私が使うマザーボードで、使えないことがわかりました。メモリが原因していたのではなかったのです。
あとになって気づいた私は愚かですが、CPU のソケットが同じであっても、世代が違うと使うことができないのです。
私が今回交換しようと思った古い CPU は、Core i5-6500というモデルです。型番からもわかるように、第第6世代の CPU です。一方のCore i5-9400は、第9世代の CPU です。
現在最も新しい CPU は第10世代で、型番は10000番台になっています。
私が使うマザーボードH 170 -Proには、第第6世代の CPU の世代が使え、BIOS を更新することで、第7世代の CPU も使えるということです。逆にいえば、第8世代以降のCPU は使えないことになり、今回間違って購入してしまった9世代の CPU も使えなくて当たり前です。
それがわかった私は、せっかく購入した CPU を使うため、その CPU にあったマザーボードの購入も考えました。しかしそうなると、全てのパーツをケースから取り出し、付け替える必要があります。それを考え、億劫になりました。
しかも、先ほども書きましたように、今の CPC で作業をしても困ることがなく、慌てて新しい環境にする必要も感じません。そんなこんなで、新しく購入した CPU を使うことは諦め、今の CPU をしばらく使い続けることに決めました。
このように、自分の環境で使えない CPU を購入してしまったことから、すでに注文してあったメモリが、もしかしたら使えないのではないかと不安になりました。
そこで調べてみると、自分のマザーボードで使えるモジュール規格よりも、オーバーするメモリを注文していたことに気がつきました。
今回のことで私はメモリについてネットで調べましたが、モジュール規格で示されているのは、データの転送量だそうです。私が注文してあったメモリは、そのモジュール規格が2666です。
ところが、私が使うマザーボードの最大データ転送量は、2133でした。この数字の単位は MHz です。記述によれば、たとえば2133であれば、1秒間に21億回程度、データ転送がされるということです。
マザーボードには、転送量の上限があり、上限以上のメモリを使うと、速度が速いとはいえ、それだけシステムに負荷をかけてしまうという話です。
ということで、注文を入れ、入荷を待っていたメモリの購入をキャンセルしました。注文してあったメモリの容量は1枚16 GB で、それが4枚ですから、合計で64 GB になってしまいます。
通常の環境で使うには、オーバースペックといえましょう。
メモリは近いうちに購入する予定ですが、DDR 4-2133で、容量が8 GB のものを2枚購入することを考えています。合計で16 GBになり、自分の環境ではこの程度でいいのではないかと考えています。
結局、 CPU とメモリの交換を先延ばしにした私は、昨日、注文してあったあるパーツが届き、それを早速、マザーボードに装着しました。PC の映像信号を出し入れするグラフィックボード(ビデオカード)です。
これまでは、CPU に内臓された GPU を使っていました。ひとまずは、これまでの CPU と使うことになり、それであれば、少しでも CPU に負担をかけないようにしよう、とグラフィックボードの購入を考えたというわけです。
グラフィックボードはピンからキリまであり、値の張るものが少なくありません。PCでゲームをする人は、これにお金をかけたりするのでしょう。ゲームをまったくやらない私が購入したのは、1万円以下のボードです。
グラフィックボードをつけたことで、処理速度が少し上がった印象です。撮影した写真の RAW 画像の現像してみると、これまでより処理が速くなった感じです。
ディスプレイに映る画像は、これまでとほとんど変わりないように見えます。しかし使っていくことで、違いに気がつくことがあるかもしれません。
途中でも書きましたように、今の CPU とマザーボードでも、困ることは何もなく、あと何年かは、今のまま使えそうな気がしないでもありません。
しかし人間はないものねだりをするもので、少ししたらまた、パーツの交換をあれこれ考えたりするかもしれません。それはそれで、楽しいことですから。
目先は、メモリを新しいものに変えるつもりです。
使えずに終わった CPU は買取りに出し、メモリの購入に当てようと考えています。