にわかに、「タイムラプス」に興味を持ちました。
タイムラプスを知らない人に簡単に説明しておきます。「タイム(time)」は「時間」で、「ラプス(lapse)」は「経過」の意味です。「時間経過」を目に見える形で動画にしたものがタイムラプスといわれるものになります。
今では動画は一般的になり、スマートフォン(スマホ)があれば、動画が簡単に撮れ、インターネット上にアップロードすることもできます。
その昔の動画といえば映画ですが、デジタルに替わるまではムービーフィルムを使って制作しました。映画用のフィルムは、通常は毎秒24コマの撮影です。
1コマ1コマは1枚の写真のようなものです。それを連続して撮影し、映写することで、動きを表現ができることに気がついた人が、今の映画方式を実現しました。
静止画や静止物の集まりが動画になることを利用したものにアニメーションがあります。少しずつ動きを変えて1コマずつ撮影して制作されるため、大変な労力と時間が必要であることは容易に想像できるでしょう。
同じ理屈で撮影するのがタイムラプスです。ある一定の間隔で静止画を撮影し、それが集まったものを連続で再生させることで、撮影した時間の経過が短縮された形の動画になるというわけです。
私は10年ほど前に使い出したデジタル・ビデオカメラにこのタイムラプス機能が搭載されていたことで、自分でも何度か撮影し、そのいくつかはネットの動画共有サイトのYouTubeに上げています。
このビデオカメラが、つい最近、突然故障しました。液晶モニタに障害が発生したようで、スイッチを入れてもまったく反応しなくなりました。すぐにタイムラプスを撮影する予定はありませんでしたが、それに替わる方法を探ったことで、にわかにタイムラプスへの興味を持つことになりました。
私は知りませんでしたが、今ではスマホでタイムラプスが撮影できるようになっているのですね。はじめからそれが搭載されたスマホがあり、搭載されていないスマホやタブレットPCでも、そのアプリを入れることで同じことが実行できます。
私はスマホは使わないので、タブレットPCにその機能を持つアプリを入れてみました。私が選んだのは、次のアプリです。
使い方は難しくありませんが、説明が英語だけで、初めて使う人は、設定に戸惑うかもしれません。
このアプリの場合は、1秒間に30フレーム(コマ)撮影します。これを基に、どの程度の間隔で静止画を撮影すると、たとえば30秒の動画を撮影するには、どのくらいの時間が必要かわかります。
このアプリで最も短い間隔の撮影は、【0.5秒】です。これで撮影すると、現実の時間経過がどのくらい短縮されるかわかりますか?
1秒間に30コマが基になるのですから、30に0.5をかけることで、【15】という数字が出ます。ということで、現実の時間経過より15倍ゆっくり撮影され、それを毎秒30コマの速度で再生すると、15倍速い動きになります。
この設定で【30秒】の動画を作るのには、どれくらいの撮影時間が必要になりますか?
これも簡単な計算です。【15倍】必要ですから、30かける15で、【450秒=7分30秒】の撮影時間になります。
【1秒】間隔に設定した場合は、【0.5秒】の倍になり、私が使い出したアプリの予め用意された設定(プリセット)では【2秒】での撮影ができませんが、できるとすれば、【1秒】のときの倍になる計算です。
私のアプリは、1秒の次は【5秒】です(←これもプリセットの話)。この間隔で【1分】のタイムラプス動画を作るには、撮影時間がどれくらいかわかりますか?
【1秒】分の撮影に【150秒】かかるのですから、その60倍の撮影時間の【2時間30分】になります。
私は葉書サイズの紙に、速乾性の絵具のアクリル絵具を使って絵を描くことをします。その制作の過程をタイムラプスで撮影してみるのも面白そうだと考えています。
1枚描きあげるのに2時間半ほどかかることが多いので、5秒間隔でタイムラプス撮影すれば、ちょうど1分程度に収まりそうです。
仮に、毎日正午に1コマだけ撮影するように設定したなら、【1秒】分撮影するのに【1カ月】(1カ月30日の場合)かかる計算になりますから、1年間かけて撮影したタイムラプス動画は約【12秒】です。
試験的に今朝、庭にタイムラプスのアプリを入れたタブレットPCを固定し、1時間程度撮影してみました。撮影の間隔は【1秒】にセットしました。
撮影するタブレットPCがしっかりと固定されていなければならず、そのために、手持ちの三脚に固定できるホルダー(1,499円)を購入しました。
庭から見える木々をタイムラプスで撮影し、夜から朝に変わる様子を撮りました。午前6時頃に撮影をスタートし、約1時間後ぐらいに撮影を止めました。出来た動画は【2分30秒】です。
今日の東京の日の出は、午前6時49分です。夜明けの時間、今日はあいにく雲が多めの空です。撮影をスタートする時刻が早すぎ、始まって1分程度は真っ暗でした。
空が次第に明るくなり、雲の隙間から青空が見え、その部分が澄んだ青色に見え、綺麗です。
すぐにスリープに入るように設定して撮影しました。今朝までに充電して満タンだった電池は、1時間程度の撮影後に10%程度減っただけです。
カメラでの撮影では、使われているレンズが気になります。
今回はお古のタブレットPCであるHuawei MediaPad T3 10を使っています。これに搭載されているレンズを知りたかったのですが、ネットで検索しても見つけられません。
その代わりに、私の新しいタブレットPCであるHuawei MediaPad M5 lite 8のレンズを確認すると次のような仕様であることがわかりました。
- 開放F値:2.2
- 焦点距離:3ミリ(35ミリ換算26ミリ)
レンズの明るさ(F値)は比較的明るく、焦点距離は広角です。個人的には、標準とされる50ミリが好きですが、タブレットPCで50ミリ相当のレンズを使うと、被写体をフレームに収めるのが難しかったり、より手ブレが生じるなどの理由で、広角のレンズを選んでいるのだと思います。
風景を撮るのであれば、この程度の広角が適しているでしょう。
お古のタブレットPCのレンズも、そう違わないものが搭載されているものと思います。
あとは、このタイムラプスを何に使うかですが、良いアイデアがあれば、面白い動画が撮れるでしょう。
車を運転する人であれば、運転席にカメラを固定し、ドライブの様子をタイムラプスにできますね。高速道路を100キロの速度で走った場合、1秒間隔の撮影でも30倍ですから、3000キロの超々々、、、猛スピードで走る前方風景になります。