新型コロナウイルス(COVID-19)の対応を巡り、国内が加速度的にヘンな方向へ進んでいます。
昨日は、Yahoo!に次のニュースが上がっており、それを見た瞬間、馬鹿々々しさに私は天を仰ぎました。
本コーナーで繰り返し書いていますが、行政やマスメディアを通じて毎日報じられる「感染者」にはまったく意味がありません。前回分の投稿でも書きましたが、「感染者」の実態は「PCR陽性者」でしかありません。
マスメディアの報道を真に受ける人は、ここへ来て急激に増えているPCR陽性者の数に目を奪われ、日本も大変な事態になった! と恐怖に腰を浮かしているでしょう。
私はそのように浮足立つ人々を眺め、もう少し自分の頭や感覚を働かせて欲しいと願っています。
ここ最近は、この騒動を取り上げるたび、ネットの動画共有サイトを使って有益な見方を伝えてくださっている徳島大学名誉教授の大橋眞氏のお話を伝えるようにしています。
大橋氏は科学者で、免疫生物学を専門にされています。その長年の経験から、今回の騒動が始まった時から、直感的に疑問を持たれたそうです。
その後、その疑問が大きくなり、海外の関連する論文や情報にあたることで、疑問は確信へと変わっていきます。
大橋氏が動画で語られることは、この手の話にありがちな陰謀論的なアプローチによるものではなく、目の前で起きている現象をつぶさに観察し、そこから導き出した仮説です。
大橋氏が繰り返し説いていらっしゃるのは、科学は観察に始まり、仮説を立て、実験や調査ののち、考察するサイクルです。これを繰り返すことで、真実に迫れるという科学的考え方です。
大橋氏が問題視されているのは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査です。これは、米国のキャリー・マリスという博士が確立したものです。そのことで、マリス氏は1993年にノーベル化学賞を受賞しています。
マリス氏は独立した自由な生き方を好み、権威にも安住しなかった人のようです。そんな人であるからこそ、権力にがんじがらめにされることから逃れることができ、自分の考えを遠慮せずに表明できました。
そのマリス氏が、生前に残したのは「PCR検査を感染症の診断に使うな」です。自分で確率した検査法であるため、その特徴を世界中で誰よりも深く理解していたゆえでしょう。
そんなマリス氏でしたが、昨年8月に急逝しています。その死も疑問がないわけではなさそうですが、それは別にしても、マリス氏の死を待つように、PCR検査を最大限に”活用”するCOVID-19騒動が始まったのは偶然でありましょうか。
毎日のように「感染者」が出たと報じられる基となるPCR検査では何を診断に使っているのでしょう。関心のない人は知らないと思いますが、遺伝子の配列だそうです。
PCR検査で、100万、あるいは1憶、それ以上に増幅して被験者から採取した粘液から遺伝子配列を観察し、そこから「感染」の有無を判断するようです。
その判断の基となる遺伝子配列に関する論文を英国の科学雑誌『ネイチャー』に発表したのは、中国の研究チームです。それが、中国の何という研究チームか、私は知りませんでした。
それがわかる動画があり、本サイトで昨日紹介しています。
動画で紹介されていますのは、6月17日に厚生労働省で開いた記者会見の模様です。大橋眞氏が記者会見に招かれ、大橋氏がご自分の動画で述べていることを、ご自分が手書きされた説明書きを示しながら、お話しされています。
動画は1時間弱の長さですが、その終わり近く、大橋氏の左隣に座る女性が、中国論文に関する話をしています。
その話を聴きますと、『ネイチャー』へ投稿し、採用された論文を作成したのは、中国の復旦大学付属の上海公共衛生臨床センター内にあり、バイオセーフティレベル3の実験施設を持つ「上海P3ラボ」であると述べています。
しかも非常に不可解なのは、論文を出した(これが、『ネイチャー』に送った日を指すのかわかりませんが)翌日、この研究施設が閉鎖された、と述べていることです。
【本日の豆疑問】紹介した動画は、厚労省で開かれた記者会見ですが、記者からの質問がまったくないのはなぜでしょうか。自分たちが報じる内容とかけ離れているため、質問することがまったく浮かばなかった、と受け取っておきますが。
安倍政権は、自分たちに嫌疑が掛かると、その基にされかねない書類をたちまち処分することを繰り返しています。それが中国論文では、その論文を作成した研究機関そのものを閉鎖したことになりそうです。
そこまで責任逃れするような組織が作成した論文にある遺伝子配列が、科学の世界で権威を持つ『ネイチャー』によって認められ、同時に世界保健機関(WHO)もお墨付きを与え、このことによって、COVID-19感染判断のデフォルト・スタンダードになってしまった形です。
PCR検査のおかしさについては、大橋氏が今回の騒動で当初から問題にされています。
そもそも、中国論文にある遺伝子配列が、どんなウイルスから得られたものであるかも明らかになっていないそうです。
中国で重症の肺炎を起こしていた患者の肺から抽出した溶液から遺伝子配列を求めたようですが、それが、SARSの配列に似ていたため、とりあえずのような形で、“SARS-CoV-2”と名付けたようです。
しかし、抽出したサンプルは、とりあえず患者の体内から取り出しただけの状態で、さまざまなウイルスが混ざった状態であることが専門家であれば容易に想像できるそうです。
そうであれば、重症の肺炎の基が何であるか特定できていないことになり、そこに”新型”といわれるようなコロナウイルスが大きく作用していた証明はまったく得られていないことを意味します。
今月はじめ、朝日新聞は数回に分けて、COVID-19騒動を取り上げました。それを読むことで、騒動のきっかけのようなものを知りました。
はじめは中国の専門家も実態がわからず、見えない恐怖に襲われていたようです。その後、昨年12月27日、中国国内の中西医綜合病院の医師が、ウイルス性肺炎が疑われる症例があることを地元のコントロールセンター(CDC)に報告しています。
それと同時に、武漢中心病院の眼科医・李文亮氏が、SNSのグループチャットに「SARSにかかった人が私たちの病院に隔離されている」と書き込み、騒動が広がっていったようです。
話に尾ひれがついて報じられ、それが世界的なニュースになり、実体が確かめられていないにも拘わらず、「何か恐ろしいウイルス感染が広がっている」といったデマ、憶測だけが広がっていったのでしょう。
おそらくは西側の諸国が、例によって根拠なしに中国を一方的に悪者視し、「中国当局が何かを隠している」と決めつけ、正しい情報を出せと中国に圧力をかけてしまったことになります。
そのように迫られた中国側には、確かな情報を得ていなかったものの、知らんぷりはできない状況に追い込まれ、その挙句のような形で、上海P3ラボという実験施設のチームが、遺伝子配列を含む論文を10日程度で作成し、『ネイチャー』に送ったことにはならないでしょうか。
しかも、その論文を作成した上海P3ラボが、翌日には閉鎖されるといった異常な道筋を辿っています。
これに加えて、ドイツの研究チームなど(ほかに、中国と台湾の研究チーム)が、無症状者からも感染するという論文を作成し、権威のある米国の医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に採用されて載り、そのことで、世界で信じられ、共有されてしまいます。
この顛末を経て、世界の人々は、感染を防ぐためと称して、マスクの着用や他者との接触、イベントの中止など、社会活動を大きく制限される生活を余儀なくされることとなりました。
このように多大な影響があるにも拘わらず、未だにSARS-CoV-2なるウイルスは単離されておらず、従って、そのウイルスがどの程度増殖するかや、伝播の可能性の有無などが、実験によって誰も証明していないそうです。
大橋氏の最近の動画を見ますと、症状を起こす人は、少なくとも100万個のウイルスを持たなければならないところ、そんな例は、今まで確認されていないのでは、と述べています。
仮にウイルスを1万個持つ人がいたとして、その人が咳やくしゃみなどをして、ウイルスをその人の周りに撒き散らすようなことが起きても、近くにいる人が、その10分の1にあたる1000個のウイルスを自分の体内に取り込むことは極めて難しいだろうとしています。
毎日のように発表される「PCR陽性者」は、100万倍か、1憶倍、あるいはそれ以上に増幅してやっとウイルスを数個や数十個、多くても100個単位しか見つからない例が全体の90%以上で、「感染」したとはとてもいえない状況です。
私たちが生活する日常空間には、無限のウイルスや細菌が存在し、それらと共に私の生があるといえます。無菌室にいるわけでもないので、気づかずにそれらが体内に取り込まれます。
それでも、健康で生きていけるのは、健康な人間には自然免疫が働いているからです。
そんな人々をPCR検査にかけてみたところで、元から持っている常在ウイルスを見つけるだけです。
今回の冒頭で紹介したFNNニュースにしても、家族全員にPCR検査をしたら、常在ウイルスが見つかった人が多かった、だけの話です。
それなのに、報道では、家族の中の誰か1人が家の外で”感染”し、それを他の家族に”感染”させてしまった、と伝えています。これは、真実ではなく、”デマ報道”です。
同じ意味合いで、集団感染をマスメディアは伝えますが、これもデマの類いです。そういわれたくなかったら、”感染”が起こる前にPCR検査でもしておき、無感染の確認でもするべきです。
それもしないで、いきなり全員に検査を実施、集団に感染させた、というのは、まったくの思い込みです。元から当たり前に持つ常在ウイルスが確認できただけの話です。
ここまで書いてきましたように、PCR検査でわかるのは、被験者が、SARS-CoV-2とされたウイルスと似た遺伝子配列を持つ常在ウイルスを元から持っていたことだけです。
繰り返しになりますが、”感染”というからには、それ以前にPCR検査をし、その時点では”感染”していないことを確認しておかなければなりません。
それもせず、いきなり検査をして”感染”しているというのでは、この騒動についての前回の投稿で書いた”ミカンの手品”の種と同じで、はじめから別のミカンを隠しておいただけでしょ? ということです。
そんな手品の種は、子供でも当たり前のように見抜きます。
どうしてこんな簡単な理屈が多くの人に共有されないのでしょうか。
こんな時こそ、野党が協力して真実を求める追及をすべきです。ところが、野党はまったく逆のことをしています。
意味のないPCR検査の拡充を求め、GO TO政策など、日本国内の経済を回すことに反対しています。
イタリアの国会では、今回の騒動を疑問視し、女性議員が議会でそれを表明し、喝采を浴びています。
それに比べ、日本は与党も野党も同じ方向を向き、必要のない不安で国民を煽るだけです。
この絶望的な無能さに、私は天を仰ぐことしかできません。