今月1日から、「マイナポイント」事業の受付が始まりました。この手続きを済ませた人は、まだ少ないでしょうか。
私は今週、手続きを終えました。
「マイナポイント」事業自体、まだ広く認識されているとはいえないかもしれません。
これは、マイナバーカードの普及と消費税を10%に引き上げたことで衰えている消費活動を活発にすること、そして、キャッシュレス決済の推進を狙った経済対策です。
この事業が適用されるのは、今年9月1日から(来年3月末まで)ですので、適用開始はまだ1カ月ほど先です。
ポイントを得るのに必要なのがマイナンバーカードです。このカードを取得したのち、該当するサービスと紐づけすることで、最大2万円の25%の5000円分のポイントが還元される仕組となっています。
大前提のマイナンバーカードですが、今月1日の朝日新聞の記事を参考にしますと、カードの交付率はまだ約17%だそうです。それを基に、政府は4千万人分の予算計2千億円を用意し、申し込みがこの予算に達した時点で、申請が締め切られるとされています。
カード保有者が、記事が書かれた時点で約2200万人弱だそうですから、カードをすでに取得している人は、今後カード取得者が急増しない限り、サービスからあぶれる心配はないといえましょう。
ネット利用者などを中心に、マイナンバーカード取得を躊躇する人が少なくないようです。取得することで個人が特定され、今後、カードと金融機関を紐づけすることになれば、個人のお金を国に管理されるのでは、といった警戒心が働いてのことのようです。
国にコントロールされることには私も強いアレルギーを持ちますが、意外なことに、マイナンバーには抵抗がなく、カードの発行が始まったすぐあとぐらいに取得しています。
それといいますのも、私は自分の身分を証明するものを必要に感じたからです。
その頃、銀行で手続きをすることが重なりました。そのたびに、身分証明の提示を求められました。車の運転免許証があれば、それを示せば済みますが、あいにくなことに、私は運転免許証を持っていません。
ですので、国民健康保険証と共に提出する住民票を、そのたびに用意しなければなりませんでした。
マイナンバーカードがあればその手間が省けると考えたことが、早期の取得につながりました。
それではここから、マイナポイントを獲得するための手続きを確認しておきます。
マイナンバーカードを保有していない人は、カードの交付を申請し、市区町村の窓口で受け取る必要があります。私がカードを取得した時は、まだ始まったばかりで内部の手続きがスムーズにいっていなかったようで、申請から受け取りまで、半年間ぐらい要した記憶があります。今は1カ月程度で受け取れるそうですね。
マイナンバーカードが用意できたなら、専用サイトへアクセスし、手続きを始めます。
手続きは二段階あります。最初は「マイナポイントの予約(マイキーIDの発行)」です。
スマートフォン(スマホ)を使う人であれば、それ以外の機器を必要なく、指示された通りに端末を操作するだけでマイナポイントの予約ができます。
面倒なのが、スマホを使っていない人です。私がこれに該当します。その人は、PCの画面から予約をします。
使用できるPCが限定されています。Microsoft Windows OS(オペレーティングシステム)のみで、しかも、ヴァージョンが7、8.1、10に限定されています。しかも、手続きのために使うブラウザも指定されています。10のデフォルトブラウザであるMicrosoft Edgeは使えません。Internet Explorer11が必要となります。
私はこのブラウザはほとんど使ったことがなく、手続きのためだけにインストールしなければならないのかと思いました。ネットで調べると、Windows10のOS環境であれば、このブラウザが組み込まれていることがわかりました。
なるほど、アンダーバーに”in”と打ち込めば、そのブラウザを呼び出せます。
”PC組”はまだ用意しなければならないものがあります。ICカードを読み書きするための「カードリーダライタ」です。
私は昔、楽天Edyカードを利用していたことがあり、それをPCに読みこむため、カードリードライタは持っていました。
ほかに、iPodへ入れる楽曲をApp Storeで購入する入金のために使用する、iTunes Cardの読み込みにもカードリードライタは利用しましたね。
私のはソニーの”PaSoRi RC-S310”ですが、いくら試してもエラーが表示され、暗証番号(4桁の数字)を入力するための画面に行けませんでした。
結局はソニーのカードリードライタは諦め、NTT製の端末を買い求めました。
一難去ってまた一難で、私には次の災難が待っていました。
マイナンバーカードを役所に受け取りに行ったときに設定した暗証番号を入力したのですが、違っているとされ、先へ進むことができません。
3回続けて間違った暗証番号を入力してしまったため、私のアカウントにロックがかかり、それ以上の手続きができなくなりました。これは、今月3日のことです。
仕方がありませんので、その日のうちに役所へ行き、暗証番号の再設定をしました。
週明けに新しく設定した暗証番号が有効になり、ようやくにして「マイナポイントの予約(マイキーIDの発行)」を終えることができました。
手続きにはまだ続きがあります。自分のマイナンバーカードと、希望する決済サービスを紐づけする「マイナポイントの申し込み」です。
ポイント付与の適用が始まるのが9月1日ですので、まだ慌てて申し込む必要はありません。私は紐づけするサービスを決めましたので、申し込みをしました。
私が選んだのは、JR東日本が提供するICカード乗車券のSuicaとの紐づけです。
私は必要な時だけ鉄道を利用することもあり、昨年5月までは、利用するたびに駅の発券機で乗車券を買っていました。
それが、昨年5月、高校野球の地方大会を見に行った際、バスの料金を小銭で払う人が私以外ほとんどいないことに気がつき、初めて、Suicaの利用を思い立ちました。
その際、いろいろ調べてみますと、スマホを使わない私には、改札で自動的にチャージされる機能を持つ、Suicaとクレジットカードが連携する「ビュー・スイカ」が良いことがわかり、使い出しました。
このSuicaが、マイナポイントのキャッシュレス決済サービスの対象となっています。
ほかにも対象のサービスがありますが、私はこれを選び、すでに申し込みを済ませました。
あとは、9月1日以降来年3月末までの期間、私の場合はビュー・スイカにチャージした分にポイント(JRE POINT / 1ポイント=1円)が付きます。
最大で2万円分、25%の5000ポイントが付与されますが、今回のポイント付与の基本設計に、Suicaが使われたのではないか、という気がしないでもありません。
といいますのも、Suicaにチャージできる金額が最大で2万円に設定されているからです。2万円を超えた分のチャージは受け付けません。
私は先日、JRE POINTが1500ポイント弱貯まっていたので、駅の券売機でSuicaにチャージしました。
私が所有していたポイントは、1000ポイント以下が端数だったため、1000ポイントだけをチャージしました。その結果、Suicaにチャージした金額が5000円弱となりました。
次は、9月1日以降、15000円分をチャージし、とりあえずはその25%分3750円分のポイント3750が付与され、それをのちのちSuicaにチャージできることになります。
あるいは、獲得したポイントをうまく使い、現金でのチャージを調整しながら、2万ポイントを消化するのが賢い利用となりそうです。
ミスに気がついたきっかけは、ポイントが減っていないことです。
おかしいと思って明細をよくよく確認しますと、チャージした1000ポイントは、貯まっていたポイントからではなく、クレジットカードからなのでした。
うっかりしました。
マイナポイントにデビットカードを紐づけすることも考えました。しかしその場合は、限度の2万円ぴったりの買い物が難しくなります。
その点、Suicaへのチャージであれば、空きがある限り、ポイントを最大限に利用できます。
人によってはポイント獲得のための手続きが難しく考える人もいるようで、多くの市区町村の窓口や郵便局などに、手続きを支援するコーナーが作られる、と朝日の記事にあります。
クレジットカードと連携するView Suicaを紐づけする場合は、JRE POINTを設定する必要があるなど、別の手続きが必要になります。わからないときは、わかる人に訊いたりするとよいでしょう。