2010/10/07 一方通行の反応の怖さ・小沢起訴問題篇

本日も、本コーナーは思いつきの独り語り「気まぐれトーク」の形式にて更新をしています。なお、いつもは夜にトークを行いますが、今回は真っ昼間に行っています。

本日分の内容につきましては、音声ファイルでご確認下さい。で、そうされない場合は、下にトークを要約して書き起こしていますので、それをお読みになって、トークのだいたいの流れをご想像下さい。

なお、音声ファイルはmp3方式にて紹介しています。再生箇所は前後に自由に移動させることができる、と思いますので、下の書き起こしで見当をつけ、聴いてみたい部分だけを“つまみ聴き”するようなこともできます。ご自由にお楽しみ下さい(^ー^)ノ

インディの鞭の気まぐれトーク〔2010.10.6〕

トークを要約した書き起こし

日常的な様々な行為には、それに適した時間帯というのがあるだろう。私は元々アルコールに強くなく、ビールをコップ1杯飲んだだけで、顔は真っ赤になってしまったりする(´д`*) それだからというわけではないが、昼間からアルコール類を飲むというようなことはない。

その一方で、いくら酒を飲んでも顔に出ない人がいる。下戸(げこ:酒が飲めない人。=広辞苑)の私などからは羨ましい体質だ。ただ、そういう人であっても、陽の高いうちから酒を飲むことはためらわれるだろうと思う。

私が本コーナーでしているような独り語りはどんな時間が適しているだろう。個人的には夜がいいと思っている。本当はもっと深夜であれば、また違った味が出ると思わないでもないが、私は毎晩9時前に寝てしまうので、午後7時半頃が遅くしゃべれる限度、かな(´・ω・`)?

そんなわけで、いつもは夜、たまには飲めないはずの缶ビールを飲みながらのトークだが、今回は真っ昼間に始めている。時刻は午後2時を回った直後。そんな時間に始めて、果たしてトークのエンジンはかかるのか?

何かを始めるタイミングということでいえば、これも何かタイミングを図った上で発表された感がなきにしもあらずといった感じが私はしているが、今週の月曜日(4日)、世間の注目を集める結果となったひとつの発表がマスメディアで報じられた。

このように書くことで、ほとんどの人が今回私がこれからトロトロと話す内容を想像できたと思う。一部の想像を外したからもしれない人を除いて想像通り、小沢一郎元民主党代表が2004年2005年分の政治資金規正法に虚偽記載の違反をしていたのかどうかで問われて、このほど一定の判断が導き出された問題について。

この判断がこの月曜日(4日)に一斉に報道されたことで、野党にいる自民党は一気に活気づき、多くの国民がそれぞれの声を挙げ始めた。ただ、その種の仕組みに疎い国民は、ほかの人たちと一緒に「小沢さんは説明責任を果たせ!」と声を挙げたものの、何の説明が必要で、説明されたことがどう違うのか、あるいは間違いがないのか、判断出来ない人も少なくないのではないか、と私は思ったりもしている。かくいうσ(^_^)私もエラそうなことはいえず、問題の本質がよく読み込めていなかったりする。

それでは、つい先頃あった厚生労働省で女性局長をされていた村木厚子さんを不当逮捕・不当起訴させてしまった構図を繰り返すことになってしまわないか。

その問題点は追々話すとして、小沢元代表の政治資金の流れに事件性を嗅ぎ取った東京地検特捜部が捜査を始めたが、この種の問題では確たる物証は得にくく、勢い、今大問題となっている検察による密室での取り調べで得られた調書に頼らざるを得なくなる。

何でも、検察は有罪が得られそうにない案件は起訴を見送るそうで、今回も東京特捜部は有罪に小沢さんを持ち込めないという結論に達したのか、結局は結局を見送って本件の捜査は終了している。

マスメディアは“正義の味方”を気取り、警察が誤って無実の人を捕まえたりすると、鬼の首を取ったように警察を批判するが、この件では検察は起訴を見送ったわけで、その時点で「疑わしきは罰せず」の原則に立ち、以後、どんなに小沢さんに憎しみを持っていても、それ以上の罪を問うことはできなかった。

しかし、今は検察が下した判断を一般市民が“審査”する「検察審議会」なるものができ、検察の判断に異議申し立てができるようになった。本来は、一般市民が巻き込まれた事件・事故に対して審査することの意義からこの仕組みが作られたと聞くが、それが今回は政治家の罪を問う形で用いられることになる。

それにしても個人的に不思議なのは、検察審査会なる会が先月の14日に議決し、結果が出ていたのに、20日間それが一切報道されず、なぜ、国会が始まるタイミングで発表になったのかということ。

ネットが普及し、各報道機関からのニュースは瞬時に報じられる時代になっている。それなのに、この報道は20日間まったく報道されていない。議決の結果はその日のうちに報道機関もつかんでいたに違いないが、知っていて箝口令(かんこうれい:発言を禁ずる命令=広辞苑)が敷かれていたということか。

それで思い出したのは、「ライブドア事件」で東京地検特捜部員が誇らしげに“ホリエモン”こと堀江貴文さんの家宅捜査を始めた映像。

その“情報”を他局に先がけて手に入れていたのか、おバカな番組が得意なフジテレビの夕方のニュースは、私怨をみなぎらせた報道を長時間繰り広げた。

専門家にいわせれば、ホリエモンが犯した“事件”は形式犯で処理すべき類のもので、罰金を払って終わりにすることもできたようである。事実、その種の経済事件でもっと悪質なものでもそのように処理されているようである。

しかし、ホリエモンだけは許せなかったのか、物事の裏を見ず、表で報道されることを無邪気に信じる国民の感情を煽り立てるような報道に徹し、“大疑獄事件”に仕立て上げてしまった。

小沢さんの問題の取り上げ方については追々自分の考え方を述べていくことにするが、先月14日に結論が出ていた議決結果を20日間“暖め”、国会開会に合わせて発表したのは、ライブドア事件のようなインパクトの大きさを狙ったもののように私には思えてならない。

あるいは、現在窮地に追い込まれている検察が、この小沢さんの問題をクローズアップさせ、自分たちへの追及を弱める作戦に出た、といった穿った見方ができないこともない。

今書いたことは、私の勘違いや思い込みがあったようだ。今回の「起訴相当」の議決結果は先月の27日に建物の外にある掲示板に張り出されたそうだ。ちなみに、その前日に東京地検特捜部は「不起訴相当」の結論を発表している。

この検察の発表が新聞の片隅に小さな記事で載ったのは記憶しているが、その翌日に「不起訴不当」の議決があったニュースはまったく記憶に残っていない。なぜだろう。

今回の議決を報じるニュースを見ると、それを発表する紙が張り出された掲示板の前に報道陣が集まってカメラやビデオに撮影する模様が流れたが、あれが撮影されたのは先月の27日だったということか。であれば、その日のうちにネットで知ることができたと思うが、それがまったく記憶に残っていない。なぜだろう?

審査の関係者によれば、今回の審査をした第5検察審査会は、原則的に火曜日に集まって審査をすることになっていて、先月の14日も火曜日で、特別の意図はないというが、その日は、民主党の代表選の当日であったのは偶然か。

しかも、例の大阪地検特捜部によるFD(フロッピーディスク)の改竄が明らかになる前である。それが発覚したあとに審査をしていたら、結果は違ったものになっていた可能性もないではない。

検察審査会というものが具体的にイメージできないが、新聞などに載っているものを見ると、選ばれた11人の市民が週1回ぐらいのペースで審査を進めるようだ。扱う案件によって審査の期間は変わるのかどうか知らないが、小沢さんのケースは2カ月足らずの議論だったそうだ。

議論をするといっても、普通の市民がそれにあたっているわけで、どれほど的確な議論ができるのか疑問を持たないでもない。また、期間が長ければいいとは思わないが、それでも、東京地検特捜部が100人体制で2年かけて調べても起訴できなかった案件を、素人11人が2カ月足らずで「起訴すべき」の結論を出してしまうというのも、乱暴すぎるように同じく素人の私には思えたりする。

今回の結論を知った検察幹部のひとりは、「供述調書に頼ってはいけないという批判がある中、審査会はもっと絞り上げて供述を取れという。不思議な話だ」(2010年10月5日付け朝日新聞記事より)と首をひねったそうだ。

小沢さんと検察の根深い闘いは昨年から続いている。これは、本コーナーで何度もいっているように、検察権力も自民党を中心とする旧支配体制の一員で、昨年にあった天下分け目の衆議院選挙で自民党が負けて政権が交代になったら堪らないと猛烈な攻勢に出ていた、と私個人は考えている。

その衆院選があった昨年に、小沢さん絡みの問題を検察が取り上げ、それをマスメディアが大きく扱って民主党不利の世論を早急に作り上げることに血道を上げていたということ。

そんなさなかの昨年3月27日(実際には日付が替わった28日)の「朝まで生テレビ!」は、小沢さんと検察の対決構図を扱い、私はその回の放送を録画し、一部を動画にして紹介している。

本トークでは、動画にしたそのファイルを再生し、小沢さんを中心とするお金のやり取りを、その回の番組に出演されていた弁護士で元検察官の郷原信郎さんが素人にもわかりやすいように説明してくれた部分を再生し、音声でお聴きいただいている。

昨年にこの郷原さんの説明を聞き、また動画にする作業などをして政治資金の流れがどのように処理されるのかを理解したつもりでいたが、一年半以上経ち、すっかり忘れてしまっていた。それで、今自分でも聞き返してそれを思い出していた。

政治家を続ける限りお金の問題はどうしても出てくる。これはどの議員にも共通する要素だろう。で、入ってくるお金はいくらあっても邪魔にはならないだろうと思う。あとは、その収支をどれだけ正直に記録し、報告できるかということになる。

郷原さんの説明を聞くと、政治資金を受け取る政治家は、その資金を提供してくれた個人や団体などを報告すればいいらしい。その場合、その提供者がペーパーだけの団体で、明らかに資金を迂回させるためだけのダミーのようなものであることがわかった場合は、大元の資金提供者を記載して報告しなければならないそうだ。

これを小沢さんのケースに当てはめると、検察が起訴できるほどの事案でないと検察OBの郷原さんは昨年の3月末の時点で明言し、実際、検察は起訴を断念している。逆にいえば、これを起訴できるのであれば、その他の国会議員もぞろぞろと起訴できることになるのか。

結局終わってみれば、村木さんを根拠もなしに逮捕した大阪地検と同じで、東京地検も小沢さんを逮捕・起訴することを前提に捜査をしていたことになりそうだ。今回は起訴を放棄しているが、もし本当に起訴してら、無理に無理を重ねる過程で、大阪地検と同じような改竄事件を起こしかねなかった。

結果的には東京地検は小沢さんを逮捕・起訴することは放棄しているが、こうした動きがあったのは昨年。そして、同じ年に罪を犯してもいない村木元局長を逮捕して起訴することをしている。これが偶然起こったことなのかどうか。で、もしも偶然でないのであれば、なぜそれを意図して起こしたのか。冷静に考えてみて欲しい。

今回の審査をした検察審査会の審査員は男性6人、女性6人で、平均年齢は【31歳】(正確には「30.9歳」。この平均年齢に「若すぎるのでは」などと問い合わせが相継ぎ、再確認したところ1人分を合計せずに10人を11で割ってしまったとかで、10月12日になって計算し直した【33.9歳】に訂正されている)と発表されたが、年齢が若すぎることはないだろうか。

これは選挙権を持つ人が対象で、幅広い年齢層で構成することが公平な判断を生むだろうと私は考えるが、それでいくと、若年層に偏った人たちによって議論されてしまった懸念がある。

また、一般市民というが、もしかして市民の上に“プロ”が付くいわゆる“プロ市民”が含まれていなかったか検証する必要もあるように思う。私がネットで得た情報によれば、小沢さんの件で異議申し立てしたのは在特会桜井誠会長ではないか、ともいわれているそうだ。

ネットの事典「ウィキペディア」で桜井会長を引くと、本名や学歴は非公開で、桜井姓のほかに、“高田”や“木村”の名義を持つそうである。どちらも、日本で暮らしている在日韓国・朝鮮人の方々が用いる通名であるケースが多いと聞く。なお、だからといって桜井さんが云々というつもりはないので念のため。

これらの組織は“ネット右翼”のような活動をするともいわれている。この団体は特定の政党には所属していないようだが、支持政党は自民党の右派であるという。そういえば、民主党政権を攻撃する目的で、産経新聞が在日朝鮮人が通う高校の無償化の問題を一面で盛んに取り上げているが、こうした産経の動きは在特会と奇妙なほどリンクするが、これも偶然だろうか?

この団体もネットで活動しているようだが、ネットが普及したことでそれまで自分の声を届けることができなかった人々が声を挙げられるようになったことはいいことだが、時と場合によってそれが負の作用の増幅に力を貸してしまうことになりかねない危うさを孕(はら)んではいないか。

今回の問題を巡ってジャーナリストの鳥越俊太郎さんが素朴な疑問を発したところ、早速ネットの“餌食”となり、巨大掲示板「2ちゃんねる掲示板」で袋だたきに遭っている。

書き込んでいる人の顔が見えないため、余計に恐いものを感じてしまう。また、ひとりの人が何度も書き込み、それで大勢の人から非難されているように錯覚してしまうこともあるだろう。

そしてもし、この書き込みの中に、今回の小沢さんの問題に異議を唱え、強制的な起訴まで持ち込んだ勢力のメンバーがいたとした場合、これを無条件に「善良なる市民の声」と受け止めることができるだろうか。

この問題は自分でも整理がつかないうちに話し出してしまったため、いつも以上にまとまりを欠くが、今後も自分の考えを整理しながら取り上げてみたいと考えている。

尖閣諸島沖で起きた中国漁船との事件を巡っても日本ではひとつの大きな声ができあがっている。私はその声に理解を示しつつも、鳥越さんの表現を借りれば、日本の国民が「一億総火の玉」になって反応することに不安を感じている。

今回の小沢さんの問題に対する反応も、そして繰り返される政権支持率の結果にしても、一度走り出すと止めるのが困難に思える“負のエネルギー”を感じてしまって恐い。私は戦争には巻き込まれたくない。小さなお子さんがいる人も、家族で戦争に対応することを考えたら大変でしょ?

先の大戦も、新聞が民衆の感情を戦争へと駆り立てたのが開戦の原因のひとつといわれている。今のマスメディアの煽動も、それに近づいているような気がしてならない。

右寄りの人や組織、マスメディアに煽られるばかりでなく、もっと冷静になろうよ。

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