2013/10/29 身体的いじめの壮絶

あなたは、学校へ通っていた頃、運動部に入っていたでしょうか(´・ω・`)?

私は中学時代に、剣道部に入っていました。入学してすぐ、小学校時代からの友人に誘われてテニス部に入部しました。その友人はテニスに興味があったようで、ゆくゆくはふたりでダブルス戦に出ようなどといわれました。

しかし、私は入部してそれほど経たないうちにその部を辞めてしまいました。その理由はよく憶えていません。友人はそのままその部活を続けました。私はといえば、そのあとに剣道に興味を持ったのか、その部に入り直し、3年の最後の大会まで続けました。

私は運動神経が良くないため、普通であれば試合に出場する選手には選ばれないでしょう。しかし、剣道部の3年生は5人(だったかな?)しかいなかったため、6人制の団体戦には出場させてもらいました。結果は、ご想像ください(^m^)

上の学校へ進学してからは、部活動はしていませんで、学校が終わると帰宅し、自分の好きなことをして過ごしました。

運動が得意な人は、高校へ入学する時点で有力校から誘われ、野球やサッカーであれば、高校卒業後はプロへ進んだり、有名大学の花形選手になったりするのでしょう。運動が苦手なσ(^_^) 私のような人間から見れば、恵まれた人生のように思えます。が、時に、その部活動で悲劇が起きます。

今年の初めには、大阪の高校で、バスケット部の主将が自殺する事件が起きています。報道で伝えられたところによれば、部活動の教師から体罰を受けていたことを苦にした自殺だそうです。ちなみに、この教師は、あの知る人ぞ知る京都・伏見工業高校ラグビー部を一代で強豪校にした“泣き虫先生”こと山口良治さんの娘婿(むすめむこ:娘の夫)であることはあまり知られていないかもしれません。

こうした事件が起きるたび、マスメディアで報道合戦が繰り広げられ、「撲滅を目指そう!」的なノリで語られます。が、これはマスメディアの“商売”のようなもので、そのことによって問題が解決することはありません。人間という生き物はどこまでいっても不完全で、何人かによる集団ができると、そこでは大なり小なり問題が発生します。

今度は大学の運動部でいじめを苦にした自殺がありました。今度の舞台は、日本大学のボート部です。今月24日朝、同運動部の合宿所で、3年生の部員が自殺しています。この部は同大学では最も古い部で、全日本の大学選手権では8連覇中の強豪校だそうです。

ですから、入部してくる部員も、高校時代から活躍した選手が多いそうです。今回自殺した部員も、高校時代の総体で優勝した実績を持つそうです。その学生が、大学3年半ばで自らの命を絶ちました。その自殺理由も、思うような成績が残せないといった運動そのものへの悩みではなく、上級生からのいじめに悩んでのこと、らしいです。

学生の自殺を伝える記事には、1年ほど前に学生に会ったという親族の話が載っています。それによれば、学生は、両方の眉毛がなかったそうです。話を訊くと、先輩に羽交い締めにされて剃られたそうです。記事にはそれ以外のいじめについては書かれていませんが、さらに深刻ないじめを受けていたことを窺わせます。

このニュースを読み、私は最近目にしたニュースを2つほど思い浮かべました。ひとつは、24日に行われたプロ野球ドラフト会議東北楽天ゴールデンイーグルスが入団交渉権を得た松井裕樹選手についての話です。

あれはドラフトの前だったかあとだったか、ネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」にあった書き込みだと記憶しています。

松井選手は中学時代から注目される選手だったようで、高校へ進学する際は、いくつもの強豪校から誘われたそうです。それであれば、あとは松井選手と家族などが相談して進学先を選べば良いわけですが、松井選手には選択の条件があったそうです。それが運動部のいじめ問題にもつながる話になります。

松井選手は中学時代から高校進学を視野に入れて活動をしていたので情報を仕入れていたのかもしれませんが、学校に寮がある高校は避けたそうです。知らない人は、学校に寮があり、そこで寝泊まりができれば、思う存分練習ができて良さそうに考えるかもしれません。しかし、そこには落とし穴があるようです。

全部が全部そうではないかもしれませんが、運動部の寮がいじめの場になることが少なからずあるそうです。また、“いじめの質”にも強弱があります。思春期の生徒にとり、“身体的”に行われるいじめが最もきついかもしれません。今月になって起こった日大ボート部の部員の自殺も、学生は両方の眉毛を上級生によって剃られています。身体的ないじめです。

少し前に「2ちゃんねる」で目にしたいじめの実態でも、寮の風呂で入浴中、上級生が熱湯を下級生の下半身にかけ、火傷を負わせた問題があったことを知りました。

ほかにも身体的ないじめは数多くあり、男子部員が上級生に裸にされ、男性自身を勃起させられた上、瓶の口にむりやり押し込まれる、といったいじめが実際に起こっているようです。思春期の生徒や学生は、裸にされるだけでも屈辱でしょう。さらに、自分の性器をみんなが見る前で痛めつけられるのですから、これ以上の仕打ちはありません。

表沙汰にならないだけで、このようないじめは数限りなくあるように思わずにはいられません。

もうひとつは、社会人のいじめです。若い男性社員が、上司から会社内で身体的ないじめを受けています。この男性社員は営業マンですが、営業成績が良くなかったようで、社に戻ると上司から叱責を受けます。その上司がひどく、残業で社員がまだ残っている社内で、その営業マンに裸になるよう命じたそうです。

男性社員は上司に逆らえず、服を脱いで全裸になります。上司の要求はそれだけで済まず、デスクの上で踊れといったそうです。社員はその命令にも応じたそうですが、そのときの社員の胸中は察するにあまりあります。

ニュースを見ていますと、人身事故によって鉄道が運転を取りやめているとの報道がよくあります。多くは、駅のホームなどで進入してくる電車に飛び込んで起こった事故です。

自ら命を絶つのには様々な理由があるでしょうが、そのうちの何割かは、身体的に受けたいじめが原因しているかもしれません。

このような災難に遭わずに一生を安泰に送りたいものです。

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