2004/01/22 民主・古賀議員の学歴疑惑

昨日の本コーナーでは、朝日新聞の読者投稿欄「声」に掲載された、イラクへ派遣される自衛隊の活動状況を伝える報道の自粛要請を批判する読者の声をご紹介しましたが、本日は同じ「声」の欄に何とも「勇ましい」投書が該当ページのいの一番(朝日側としても真っ先に載せたかった投書ということでしょうか)に掲載されていますので、まずはそれからご紹介してみたいと思います。

自衛隊の方々どうか無事で「自衛隊に入れば この世は天国 男の中の男はみんな 自衛隊に入って花と散る」30数年前、高田渡によって作られ歌われた逆説的だった歌「自衛隊に入ろう」の一節だが、今まさにリアリティーをもって聞こえてくる。ブッシュ大統領の引き起こした戦争の後始末に日本の血税をつぎ込んでなぜ、自衛隊を送り込まなければならないのか。私は分かりません。事態は、私たちの手の届かない奥の院で決定されどんどん進められていくように見えますが。ならば、イラクに向かう自衛隊の諸君! 現地の状況が、本当はどうなっているのか。私たちがマスコミから伝え聞く通りなのか。何が正しくて、何が間違っているのか。しっかりと見て来て伝えてほしい。真にイラクの人たちのために持てる力を生かしてほしい。万一、米英軍が、イラクの人々に銃を向けたときはイラクの人たちの側に立って、戦う覚悟で!

この投書をお読みになってどのような感想をお持ちになられたでしょうか? 私はただただ、ため息が出るばかりです。

まずもって、「ブッシュ大統領の引き起こした戦争の後始末」のために日本の自衛隊がイラクへ出て行くという物の見方からして、物事の本質を取り違えていると指摘せざるを得ません。この投稿者の根本部分にはブッシュ憎しの感情があり、それは「反戦=反米」ということであり、何が何でも「ブッシュが全て悪い」という思想(というほど大げさなものではないでしょうが)につながってしまうのだと思います。

こうした考え方をお持ちの方からは共通して、ブッシュ大統領が今対決しているテロリストを非難する言葉は全くといっていいほど出てきません。それが私にはどうにも不思議でなりません。

ま、そのことはここではひとまず置くとして、今回の投書の見出しには「自衛隊の方々どうか無事で」とあるにも拘らず、締めくくりの部分は矛盾するような主張になっているのはどうしたものでしょうか。

この投稿者は、一方では「どうぞご無事で」でいいながら、そこでは「命をかけて戦え!」とけしかけています。しかも、戦う相手が米英軍というのはどうなんでしょうか。投稿者ご自身の“願望”がついつい文章になってしまった、と理解すべきなのでしょうか。

どこまで本気かわかりませんが、ここで日本の自衛隊がアメリカやイギリスと戦ってどうするのですか? 支離滅裂もいいところです。それとも、日本をテロ国家にでもしたいというのでしょうか。投稿者はサラリーマンということですが、会社内でこのような発言をした場合、同調してくれる同僚はどのくらいいるのか気になるところです。

ともかくも、今回の投稿者はご自分が書かれた文章を読み直し、なぜ日本の自衛隊が米英軍と戦う“大義”があるのかをもう一度朝日の「声」欄に寄せてくれることを希望します。それにしても、朝日の「声」欄担当者は、ここまで電波がかった投稿をよくも採用しましたね。しかも、いの一番に。それにも正直いって驚かされました。

最近は朝日の「声」欄をご紹介することが多いような気がしないでもありませんが、本日はもう一つ、昨日の投書をご紹介してみたいと思います。

合点いかない社民党の姿勢本来なら議員数不足で不可能な衆院代表質問の機会を、社民党が森義朗前首相らの協力を得てやっと確保したという。合点がいかない気がした。仮に現行の基準に問題があるとしてもコネや情を使ってきまりを曲げた例をつくるのは、成果よりも後への悪影響が気になる。それに第一、有権者の意向である選挙結果を社民党は正面から受け止める姿勢があるのだろうかと、そんな疑問も出てくる。待たれていた2大政党制が昨秋の総選挙で実現したとも言われるが、イラクへ勇ましくたって行く自衛隊などの現実を見れば、今の政治状況は挙国態勢への過程にあるのだろうかと感じる。国家主義が、独裁的な英雄の出現や軍部の強引な主導で生まれてくれば分かりやすいが、今の日本では民主的な経過のうちにいつの間にか一つの方向にまとめられていく。だからこんな中では、野党的な野党がどこまで国民の信頼や共感を引き受けて頑張れるのかが、これから試されるのだと思う。社民党には政党の責任の自覚や仕事の内容の吟味を求めたい。

全体としては、「社民党よ、襟を正して頑張れ!」ということを投稿者はいいたいのだと思いますが、代表質問云々については、投稿者が指摘している通りで、実に姑息であるといわざるを得ません。

結局は小泉首相の後ろ盾である森義朗前首相に泣きを入れたことになり、そうした“借り”を作った上で表面上は自民党への対決姿勢を見せるといっても、国民はさながら八百長試合を見せられるようで、国会での論戦を真剣に見る気にはなれません。

この投稿内容について触れれば、良くも悪くも国民の民意が選挙結果に反映され、その結果として2大政党制の形に近づいているというのであれば、それは国民の総意ということになるのではないでしょうか。私自身は、それが一概に好ましいことだとは考えてはいないのですが。

また「野党的な野党がどこまで国民の信頼や共感を引き受けて頑張れるのか」とお書きになっていますが、これは米ソの冷戦時代に通用した思想で、もう時代遅れになっていると思います。であるからこそ、あの日本共産党でさえ、より現実的な路線へと転換せざるを得なくなっているのではないでしょうか。

勝手な想像ながら、この投稿者はかつての社会党支持者で、「全盛期の夢をもう一度」と願っているのかもしれませんが、後を引き継いだ社民党がその夢を叶えてくれることは残念ながらおそらくないと思います。ですから、投稿者もこの辺で社民党には見切りをつけられたらいかがでしょうか。余計なお節介でしょうか?

ともかくも、温情によって社民党は今日午後の衆議院本会議で代表質問をする“権利”を得ました。この“汚点”が今後同党にどの程度重く圧(の)し掛かってくるのかを見守っていく必要があります。

政治がらみでいいますと、民主党の古賀潤一郎衆議院議員(福岡2区選出)を突如襲った「学歴詐称疑惑」があります。

私は、正直いって、この問題についてはほとんど関心がなかったりしたのですが、昨日の「スーパー・モーニング」でこの問題を取り上げており、俄然関心を持ちました。

古賀議員が当選を果たした福岡2区というのは、昨年の衆院選でも注目の選挙区の一つに挙げられていました。というのも、そこは自民党元幹事長の山崎拓元衆議院議員の地元で、連続10回の当選を果たしていた山崎候補は、他の候補にとってはまさに難攻不落の候補者と化していました。

その山崎拓元衆議院議員に敢然と挑んだのが古賀議員で、山崎さんの女性問題の失点もあり、見事当選を果たし、一躍民主党の輝ける星となりました。

その民主党の希望を象徴するはずの星が疑惑という暗雲に包まれてしまったわけで、同党としても頭が痛い問題ではないでしょうか。それにしても、古賀議員のいい分を聞けば聞くほど疑惑は逆に深まってしまいます。

彼が卒業したとするアメリカにあるペパーダイン大学の広報担当者が日本のメディアの取材に応じ、その彼の口から「ミスター古賀は確かに本校には在籍したものの、正式な単位は取得しておらず、従って卒業証書を渡していない」と古賀議員側の主張を真向から否定しています。

古賀議員のサイトの「プロフィール」ページを見ると、学歴のほかに、趣味のテニスの戦歴も紹介されていますが、各種報道によりますと、「テニス大会での優勝」というのもどうやら事実ではないようです。ともかくも、古賀議員の分はかなり悪くなり、それを覆すのは容易ではなさそうです。

この問題を取り上げた昨日の「スーパー・モーニング」の中で、レギュラー・コメンテイターの鳥越俊太郎さんが、意外といっては失礼ですが、まともなコメントをしたのには驚かされると同時に、少しホッとさせられました。

一方、この日ゲスト・コメンテイターとして出演されていた作家の山崎洋子さんの発言には「ん?」と首を傾げずにはにはいられません。何はともあれ、以下にご紹介しているのがその部分を音声データ化したものです。これをお聴きなって、その一部始終をご確認ください。

反自民の立場の方が民主党の肩を持ちたい気持ちはわかりますが、今回の古賀議員のケースでは、どう贔屓目に見ても、古賀議員のいい分をそのまま信用するのには無理があるというものでしょう。

自分が通った学校を本当に卒業したのかしないのかというのが、どうして自分自身でこれほどハッキリしないのでしょうか。一般的には考えにくいことです。

それにしても、いかに「氏名・職業・年齢などを偽ることへの罪悪感」を欠いている人が少なくないかということです。ましてやそれが、有権者から信託される立場にある国会議員が偽りの学歴を公にしていたというのであれば、言語道断です。有権者への責任を取って、直ちに職を自ら去らねばなりません。

ともかくも古賀議員の場合、自らの潔白を証明するために昨日、急遽アメリカへ渡ったそうですが、その彼がどんな“土産”を持って帰ってくることができるのか、焦点はそこに集約されると思います。

と、まあ、いろいろとまとまりのないことを思いつくままに書いてしまいましたf(^_^;)

まとめの意味も込めて強引に最後の「詐称疑惑問題」について絡めて書けば、私自身は、NHK-FMのリクエスト番組「サンセット・パーク」へ出すリクエスト・カードにも自分の「氏名・職業・年齢」は一切書かないことにしていますので、「詐称疑惑」は起こされないと思っています(^-^;

ともかくもこうした問題は、自分がたとえ国会議員でなくても、気をつけたいことではありますよね。

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