トランプ大統領の駆け引きに騙されるな

新型コロナウイルスCOVID-19)が“登場”(個人的には、自然発生したウイルスとは考えていません)したことで、世界の人々は不安な日々を送っています。

それだから、「今こそ世界はひとつになり、この難局を乗り越えよう」といった呼びかけが聞かれるようになりました。これに呼応し、世界の人々がひとつになろうとする動きが大きくなれば、私は危険だと考えています。

新世界秩序の構築を企む一部勢力がおり、彼らの思い通りの世界を、人々が自ら望んでしまうように考えるからです。

そもそも、COVID-19はどのように登場したでしょうか。

はじめにこのウイルスの感染が人へ感染したのが確認されたのは、中国の武漢です。果たして、武漢で感染が始まったのは偶然だったのか、です。

感染が確認されたものの、日本国内でこのウイルスへの不安がまだ高まっていなかった時期、ネットの動画共有サイトのYouTubeには、ウイルスが人工的に作られたものに違いないといった見方をする者が早速現れ、本サイトでもその動画をすぐさま紹介しました。

その動画はその後削除され、今は見ることができません。

動画を投稿したのは、私もたまに見ていた「内海学校」というチャンネルの主です。彼が投稿する動画は、世間的には陰謀論的な内容のものが多く含まれました。

動画で彼は自分の考えを独り語りするスタイルです。ある動画で、かつてNTTに勤めていたことを話していました。そういったことから、技術的な知識を持っているはずですが、動画の作り方はある意味稚拙で、どの動画も映像的な魅力は皆無でした。

映像は陳腐で、音声も聴き取りにくく、ボリュームを上げてやっと聴こえる程度の動画もありました。

YouTubeで動画を配信する者のうち、知的なレベルが高いはずなのに、映像や音声に無頓着といった人がいます。内海学校の主も、そんなひとりといえそうです。

その内海学校の主がCOVID-19を早々に取り上げたとき、このウイルスは武漢にある中国科学院武漢ウイルス研究所が扱っていたもので、管理がずさんだったため、研究所外に漏れて民間人への感染が広がった、と語っていました。

公式の報道では、武漢にある「武漢華南海鮮卸売市場」で扱っていた野生の動物の肉が汚染源と伝えられました。武漢ウイルス研究所は、市場から約30キロ離れたところにあるそうです。

私は内海学校の主が述べていたことを鵜呑みにしたわけではありませんが、自然に発生したウイルスではない可能性を、割と早い段階から頭の隅に持つことができました。

武漢で感染が急激に広がったことで、中国当局は直ちに動き、武漢に乗り入れている交通をすべて遮断するなど、徹底的な対応を即断しました。

それだけ、中国当局がウイルスの危険性を熟知していたことになり、そのことがかえって武漢ウイルス研究所から漏れた可能性を持たせました。

しかし、ある勢力が、ある目的のためにウイルスを作り、意図的に感染させた可能性があることを知り、武漢ウイルス研究所が感染の発生源である可能性を私は捨てました。

中国と覇権を争う米国は、当然のことながら、COVID-19に関する様々な分析をしているはずですが、ドナルド・トランプ大統領はここへきて、武漢ウイルス研究所を発生源として疑っているらしいことを盛んに表明するようになりました。

ワシントン発共同通信の記事がふたつ、家でとっている地方紙に載りました。17日にあった記者会見の記事では、トランプ大統領が次のように述べたことを伝えています。

われわれは調査している。(武漢では)おかしなことがたくさん起きている。

また、18日の記者会見を伝える記事では、米国がどう対処するかを問われ、次のように述べたとしています。

(感染が)ミスにより収拾がつかなくなってしまったのか、意図的だったのかによる。二つには大きな違いがある。

11月には米大統領選挙があります。トランプ大統領としては、米株を高く吊り上げ、株高を自分の功績として再選を目指していたでしょう。COVID-19で一旦は株価が大きく下がりましたが、ここへきて株価は回復基調です。そうはいっても、視界良好とまではいきません。

また、COVID-19への対応に誤れば、再選の目が消えてしまいかねません。

増田俊男氏が以前の動画で、トランプ大統領がCOVID-19騒動を利用している、というようなことを述べていたため、私もそうなのかもしれない、とぼんやり考えていました。

トランプ大統領が、未だに、米国通貨の発行権をFRBから国家に取り戻す考えを棄てずにいるのかわかりませんが、もしも考えを実行する意志を持つのであれば、COVID-19騒動は絶好の機会といえなくもありません。

ただ、そうはいっても、国内の経済活動が停止し、生活に困窮する国民の不満が大統領である自分に向かうのは避けたいところです。

そんなときに時の権力がよく使う手は、外に敵を作り、国民の不満をそこへ向かわせることです。

日本でも、安倍政権への批判が強まると、敵が作られます。少し前まで、敵役は北朝鮮でした。なぜかそんな展開になると、決まって北朝鮮が日本海に向けてミサイルを打ち上げました。

それを受けて、安倍晋三首相が北朝鮮を強く非難し、「国難だ!」などと拳を握ったものでした。

ところがその後、トランプ大統領が北朝鮮の金正恩委員長と会い、今後に向けた話し合いをすることが始まりました。すると、自分が蚊帳の外に置かれるを恐れた安倍首相は、北朝鮮カードを使いづらくなりました。

それはともかく、大統領選を控えるトランプ大統領は早速この手を使い、米国民の不満を中国へ向かわせていることになります。

米中貿易戦争といわれていたときも、裏で米大統領と中国の習近平主席は手を結んでいた、との見方があります。

今回も同じように、裏で了解を採った上で、表向きのポーズであるのなら良いのですが、そうした裏工作のないまま、一方的に中国へ責任をなすりつけようとしているのであれば、これは危険な兆候といえます。

世界恐慌の10年ほど前、スペイン風邪が世界的に大流行し、世界人口の4人に一人程度が感染し、死者が1700万人から、多い説では5000万人や1億人にも達したとされます。

今ではインフルエンザの一種と見られるウイルスだそうですが、スペイン風邪と名称がつけられ、スペインを中心に大流行したかのような誤った印象を持たれてしまいます。

当時は第一次世界大戦中で、米国や英国、ドイツ、フランスは、兵士の志気を維持するため、感染者や死亡者の数を公表させないようにしていたそうです。

その一方で、中立国であったスペインは自由に報道され、そこでの感染者や死亡者の数がそれなりに達したため、のちにスペインで流行した感染症の誤った印象を持たれる結果になってしまったようです。

それはともかく、トランプ大統領が再選を果たすためだけに中国へ自国の国民の批判を向けさせているとすれば、卑怯者の誹りは逃れられません。

日本の安倍政権寄りの支持層は、誰に差し向けられるまでもなく、COVID-19騒動が始まった当初から、中国を敵視する傾向があります。

これも危険な兆候です。世界の政治を操るものは、そんな日本の右派の動きを利用しかねないからです。

米国は、中国との直接的な対立は避けるでしょう。それでも、紛争や戦争を金儲けに利用しようと考える軍産複合体は、どこかで軍事的な衝突が起きてもらわなければなりません。

そう考える彼らが、中国と戦う相手に選びそうなのは日本ではありませんか。

それを本気で狙えのであれば、人々の注意を起こさせないように、あらゆる方面から工作を展開するでしょう。そのためには、マスメディアやネットも利用するハズです。

その裏工作を疑わず、中国への憎しみを募らせた日本人は、自分たちで選んだように錯覚させられ、対中戦争に突入しかねません。

先の大戦では、鬼畜米英の憎悪を日本国民に植え付け、庶民を勝ち目のない戦争へ向かわせました。同じことを今度は中国へ向けさせるかもしれない、ということです。

ひとたび戦争が起きれば、酷い目に遭うのは庶民です。国の上層部にいる政治家や官僚、マスメディア、大手財閥は戦意を高揚させるだけで、戦いの中には入って来ようともしません。

庶民は竹槍で敵に立ち向かう訓練をさせられました。米軍の銃弾爆撃に竹やりなどで敵うはずがないのにです。

トランプ大統領が中国のウイルス研究所に疑いの目を向ける報道を受け、右寄りの考えを持つ者は、早速同調する動きを見せ始めています。

くれぐれも騙されないでください。COVID-19を登場させたのは、中国のウイルス研究所ではありません。全世界の民衆を支配することを企む連中が、今の経済システムを破壊する目的で感染を広げていると見るべきです。

武漢ウイルス研究所が感染元であると伝える報道を熱心するのは、読売新聞系と産経新聞系です。どちらも、中国を敵視する親米ポチ思想を持ち、安倍政権とはお友達の御用メディアです。NHKも読売、産経と変わりないことに注意しましょう。

彼らに踊らされて痛い目を見るのは庶民です。マスメディアの報道からは適度な距離をとり、賢い対応をしていきましょう。

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